Apple Intelligenceは素人作家の息の根を止めるのか?
ここ数年、ネットを開けば目にしない日はないほどになってきた「生成AI」。
便利な技術であることは間違いないわけですが、一方で不安な要素もあるなぁと感じたりします。
今回の記事は、さほど生成AIに詳しくない筆者が、僅かな知識でふんわりとした議論を記述したものになります。
生成AIについて本格的な議論とはならないものと思われますので、その辺りはあくまでも読み物としてお楽しみいただければと思います。
創作活動と生成AI
すでにほとんどの方がご存知だとは思いますが、改めて生成AIについて簡単にまとめておきます。
といっても私も詳しい方ではありませんから、本記事を読み進めるにあたり、基本的な認識を共有する意味合いであると思っていただければ。
生成AIとは、主にテキスト、画像、動画などを大量に学習し、それを元に新たなコンテンツを生成するものです。
テキスト系で言えばChatGPTやGoogleのGemini、MicrosoftのCopilotなどが有名どころでしょうか?
映像系は本当に詳しくないのですが、それでも現時点で最も問題視されているのは画像生成AIではないかと思っています。
SNSを眺めていると、特に絵師さんは実害を被っている方も時折拝見することがあるので、そう感じた次第です。
一方で動画系は話題になったことはあっても、あまり問題にはなってきていなかった気がします。
ですが、ここにきてマクドナルドのCM(ネット限定らしい)で生成AIで作られた動画が使用されたことが話題になっています。
Xのポストを埋め込みしておきますが、どうでしょうか?
個人的には「悪くはないけどだからといって良いCMとも思えない」という印象でした。
一部、指の数がおかしかったりするらしく、その辺りも話題になっていましたが、個人的にはそういうのはどうでもよくて、一番の問題は青少年が「なにこの娘カワイイ! 誰!?」となった後、調べた結果大いに落胆するような未来が見えるのが、最も問題なのではないかと思ったり(笑)。
そういう小説も面白そうかもしれませんが。
話を戻しましょう。
そんな感じで画像系や動画系は結構問題や話題になっているのですけど、最も基本的なテキスト系ではあまりそういうのを聞かない気がするんですよね。
一時期、芥川賞……でしたっけ? 生成AIを一部に使ったって話題にはなっていましたが、それ以外ではあまり話題になっていませんよね。
そろそろ「フル生成AIの長編小説」みたいなのが発刊されたりしそうなものですが。
生成AIはどの層にとって最も驚異的な存在になるのか?
当サイトをこよなく愛されている皆様の大半は「小説で一発当ててやるぜ」と息巻いている方であろうと思われます。
そういう「未完の大器」にとって、生成AIは最も驚異的な存在になる気がします。
生成AIによって作られるコンテンツは、小説であれ脚本であれブログ記事であれ、テキストベースであればあらゆるものが生成可能になっていくと思われます。
またその完成度も、この数年で大きく進歩していくのは間違いないところでしょう。
前述したイラスト系であれば、生成AIを使ってコンテンツを作成した方が、自身をクリエイタであると名乗っているのも珍しくなくなっています。
これは当然テキスト系にも起こり得ることでしょう。
現時点でどの程度禁止されているのかは分かりませんが、その大半を生成AIによって作られた小説がコンテストを受賞するということも、恐らく数年のうちに起こることではないでしょうか。
一方で、現時点でプロ(つまり商業作家)として活動されている方はどうでしょう?
これは完全に二分すると思います。
ファンがしっかりついて、その作家さんの名前だけで書籍が売れるレベルであれば、生成AIの影響はほとんど受けないと思われます。
しかし「作品名は知ってるけど、作家名は知らん」くらいであれば、やはり厳しくなっていくのではないでしょうか?
生成AIが本格的に普及するのはいつごろ?
今回記事タイトルに「Apple Intelligence」を入れたのは、本当にそれが創作活動にとって危険な要素をはらんでいると思っているからではありません。
なぜApple Intelligenceを持ってきたのかというと、現時点では「生成AIは万人が使いこなせるツールではないから」です。
ですがApple IntelligenceがiPhoneに搭載され、多くの人が生成AIに触れるようになれば、それが当たり前の時代になっていくわけです。
かつてスマホが当たり前でなかったときから、それを使うのが普通でむしろ使わない方がおかしい時代になったように、生成AIも「誰でも普通に使いこなせる」時代は必ずやってきます。
そうなったとき、生成AIを使って創作活動をする人の数は爆発的に増えるのではないかと、私は思っています。
「イラストは描けない、描く努力もしたくない。でもすごいイラストを作って一儲けしたい」という層は、今でもいます。
「小説は書けないし、書く努力もしたくない。でもすごい小説を作って一儲けしたい」
そう思った人が「Hey Siri、3万字で面白い小説を書いて!」みたいなことになるのは、決して絵空事ではないと思うんですよね。
素人創作者はAI時代をどう生きるのか?
では、我々アマチュア作家はどうやってこの激動のAI時代の荒波を乗り越えていけばよいのでしょうか?
結論から言えば「金にすることをNo1の目的にする限り、難しい時代になっている」です。
皆さんはどうして小説を書きたいのでしょうか?
もちろん「書籍化してバンバン重版してお金をガンガン稼いで会社辞めて悠々自適に暮らしていくため」という方も多いのかもしれません。
私だってそうできるのならばそうしたい(笑)。
でも、もっと根元の方。
初めて小説を書いた日、もしくは初めて頭の中で創作をした日。
そのときはどういう気持ちだったでしょうか?
私の場合は「俺の面白い話を、みんなに聞いてもらいたい!」というものでした。
もちろんそこにお金はありませんでした。
「儲ける」を先に持っていくと厳しいのですから、そうではなくあくまでも「自分がしたいからするんやで!」という気持ちで続けていくのがいいのではないでしょうか?
ぶっちゃけ、お金を稼ぐだけなら休日にUber Eatsでもやってた方が、まだ儲かります(笑)。
もしくは「ご自身で生成AIを使いこなして小説を作る」というのも、逆説的ではありますがありかもしれません。
でも多分、私はやりません。
生成AIを否定しているではなく「それだと面白くないから」。
やっぱり創る過程が面白いんですよね、創作は。
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