AmazonでHUAWEI(ファーウェイ)製品ページに注意喚起の表記 ファーウェイは本当に「危険」なのか?
ここのところ新聞やニュースではファーウェイ関連の記事が毎日のように報道されています。
そんな中、Amazonでもファーウェイ製品のページに注意を促す記載がされるようになっています。
Amazonにてファーウェイ製品のページに注意喚起表記
上の画像はAmazonのHUAWEI P30 Lite(5/24発売予定)のページのスクリーンショットです。
画像の下の方に「本製品はOS(オペレーティングシステム)等についての重大な懸念が発生しています」という記載がなされており、また在庫切れという表示になってしまっています。
無論、これはAmazonだけでなく他の携帯キャリアも同様のようで、docomoも発売を延期していますし
楽天モバイルなどでも延期という表記になっています。
ITメディアの記事によるとau、Y!mobile、UQ mobileなども発売が延期になっている模様。
私が確認したところでは、それ以外だとSoftbankは同製品の掲載自体がなくなっていました。
ただ唯一DMM mobileだけが何事もないかのように、普通に販売されているんですよね……。
強い。
Googleでファーウェイ関連の記事を検索してみると、現在同社と取引を停止(もしくは一部停止)している企業は
- intel
- Qualcomm
- ARM
- Panasonic
などが報じられており、もちろんこれ以外の企業(日本企業も含め)に多く影響が及ぶことが懸念されます(※追記:Panasonicは米国法に反していないものは継続中とコメントしています)。
経済的に見れば明らかにマイナス材料が多いニュースですが、本件には政治的な意図が主として絡んでいるため、中国が抵抗すればするほど長期化する恐れもあります。
中華製品は本当に危険なのか?
さて、ニュース自体の未来を予想するのはなかなか難しい所ではありますが、本件のひとつの要因として挙げられている「安全保障上の脅威」という問題。
米トランプ大統領が大統領令に署名した直後、オランダ・イタリアなどでファーウェイ製品の一部にバックドアが見つかったというニュースが流れました。
絶妙なタイミングでの発表ということもありアシスト的な要素が強すぎる気もしますが、以前からファーウェイ以外の中国製品でも、このようなことは囁かれていました。
私たちは様々なデジタルデバイスに囲まれて生活しています。
アメリカ製、日本製、中国製、という製品がある場合、多くの方の信頼度は「日本製>アメリカ製>>>>中国製」という順位になるのではないでしょうか。
例えばAmazon Echoなどのスマートスピーカーは、その気になれば24時間音声を収集し続けられます(実際にはウェイクワード後の会話が録音されている)。
スマホでもAndroidが主流になっていますから、Googleも様々な情報を集め続けています。
どの国の製品に対しても一定の懸念は覚えると思いますが、中でも「中国製」と聞くと途端に警戒心が高くなるのはなぜでしょうか?
思うにそれは中国が「一党独裁」の国だからでしょう。
以前、アメリカで銃乱射事件があったとき、容疑者のiPhoneへのアクセスをFBIが求めたことにAppleが拒否したことがありました。
法廷闘争まで発展したこれらの事件は、一企業体が政府に対して拒否権を持てるのかどうかが焦点になったものでした。
犯罪捜査というのが「公共の利益」になるのか、それとも「個人のプラバシー」になるのかはなかなか難しい所ですが、少なくとも「政府が問答無用で企業のデータを収集できる」というわけではないことが示されるのは、とても重要なことです。
ファーウェイがどれほど中国政府にデータを提供しているのかは不明です。
全くしてない可能性もありますが、してないという証拠もないわけです。
その不透明さが恐怖感を感じる原因になっているのでしょう。
私自身は現在中華製家電製品はほぼ使っていません(Made in chinaはありますが)。
これは「万が一、個人情報が抜き取られていたとしても、日本・欧米の企業体ならば法的手段に訴えることができる可能性が高い」からで、逆に言えば「中華製品だとそれすらできない可能性が高い」からです。
個人情報の範囲については難しいところがあるとは思います。
例えばEchoに盗み聞きされていたとしても「たかだか一個人の生活音を聞かれたくらいでどうなるというのか」ということもできるかもしれません。
個人的には「個人を特定しないデータは共有データとして活用しても良い」と思っています。
いわゆるビッグデータですね。
そういう情報は本来「国家」が収集すべきだと、私は思います。
現時点では企業単位での収集となっているので、競争原理が働いてしまい、より多くのデータを集めようと躍起になってしまうからです。
営利目的でない団体が「個人情報を含まないデータ」を収集し「より生活が便利になるインフラデータ」として活用するのであれば、情報の収集も有益だと思っています(個人の感想です)。
ファーウェイ製品に話を戻すと、現時点では「危険なのか、安全なのか」「バックドアがあるのか、ないのか」「情報が中国政府に流れているのか、いないのか」というのは誰にも分からないことです。
ただ製品にも多様性は必要です。
この多様性とは「危険なものも必要」という意味ではなく「多くの国の多くの製品が切磋琢磨する」という意味です。
ファーウェイを始めとした中国企業は、多くの場合「安く高性能な製品」を提供できるようになってきました。
また最近ではコスパよりも「性能の高さ」が目立つようになってきました。
価格の下落が経済に好影響を与えるのかどうかの議論は別として、一消費者として考えると選択肢が増えることは悪いことではありません。
この問題がなし崩し的に解決されるのではなく、本当の意味での解決がされるように願ってやみません。
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