「金に縛られるな」に騙されるな、という話

雑多記事エッセイ

最近ネットでエライ人がちょくちょく言っていることに「お金に縛られるな」という言葉があるんですよね。この言葉自体は結構前から聞いたことはあるんですけど、ここ最近特によく聞くようになったなぁ、という印象です。

今日はそんな言葉に騙されるなよ、というお話です。

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言いたいことは分かる

最初にフォローしておきますと「お金に縛られるな」と言っている方の言い分は分かるんです。矛盾しているようですが「言っていることが意味不明」というわけじゃないんです。

「お金に縛られてお金に執着して、お金のためだけに生きているのは楽しくないでしょ?」というのが、よく聞く話ですよね。それには全力で同意です。おっしゃるとおり。

私自身も若いころは「いつかお金持ちになってやる」と目をギラギラさせていた時期もありましたが、今では「まぁ、あれば嬉しいよね」程度に落ち着きました。小説を書く目的もブログを更新する目的も、お金だけではなくなってきています。

「○○コンテストで大賞を受賞して、書籍化してアニメ化して映画化して、お金をがっぽり稼いでウハウハだぜ!」という思いはありません。

ちょっとだけしか。

例えば仕事を選ぶ際でも、昔なら給料面を一番に考慮にしていましたが、今もし選ぶとしたら待遇面ややりがいを考えるのではないかなぁと思います。

それは歳を取ったから……とも言えるのですが、今の時代では多くの人が同じように考えている部分があるのではないでしょうか。

そういうわけで「お金に縛られるな」には賛同できる部分は確かにあります。ただ諸手を挙げて「そうだそうだっ!」とは言えない部分もあるんですよね。

それは「お金に縛られるな、と言っている人は既にお金を持っている」という点です。

生きるのにはお金が必要

「お金に縛られるな」「お金に執着するな」といくら言っても、結局生きていくのにはお金は必要です。

ネットに接続するのも、スマホでゲームをするのにも、食べるのにも住むのにもお金は必要になってきます。「生きる=お金がかかる」と言っても過言じゃないと思います。

生活費以外にも健康保険や税金、年金など、社会的に貢献するためにお金は必要ですよね。

恥ずかしい話なのですが、私も若い頃に「給料日まで1週間あるのに、財布には千円も入っていない」という自体に直面したことがあります。

当然ご飯も食べられません。水でしのぎました。食べ物屋さんの前を通るとき、中で美味しそうに食事をしている人を見て泣きそうになったりしていました。

お金がない苦しさはお金がないことを体験した人じゃないと分からないのかもしれません。

逆に言えばお金がある人だけが、お金から開放されるとも言えそうです。

例えば私の銀行口座残高に「1000億」とまでいかないまでも、1億円でも入っていればきっと「君たち、お金に縛られ過ぎだZO!」と斜め上からブロク記事を書いていたかもしれません。でも幸いなことに(?)そんな残高は、これまで見たことがありません。

なのでこうやって斜め下から「お金は大切だよねぇ」と語ることができるというわけですね。

もし「お金に縛られるな」と言っている人が、収入のほとんどを寄付や支出で放出していて、自身の口座にはほとんどお金がないというのならば、私はその人の言うことを信じると思います。でも、お金がある人が「お金に縛られるんじゃねぇ」と言っても、それは説得力のない話でしかないんですよ。

それはその人のポジションでのみ語ることができる言葉なんですから。

お金との付き合い方

で、結局どうしたらいいのかと言うと、上でも書きましたが「お金があればお金から開放される」ということです。

これは何も億万長者になれば、ということではありません。

「自分が生きていく上で必要十分なお金があればよい」ということです。

税金や健康保険料などを払って、毎日普通にご飯を食べられて、電気ガス水道に不自由しなくて、スマホも止められないし、たまには遊びに行くこともできる。

それは人によりレベルの差はあるかと思うんですよね。ご飯にしても「1食数百円で満足」という人もいれば「1日数千円は使いたい」という人もいるかもしれません。趣味や遊びにかかるお金、家族にかかるお金などさまざまだと思います。

だから「小説を書く」というのも「仕事をしながら」という兼業がおすすめだと思うんですよ。仕事をしていれば、正社員だろうがアルバイトだろうが、大企業だろうがブラック企業だろうが、ある程度のお金は安定して入ってきます。

その安定した収入があれば、余裕を持った生活を送ることができるわけですよね。もちろん収入に応じて、という前提付きの話なので、年収300万円の人が豪華なマンションに住み、高級車を乗り回すということは難しいですけど。

そういう場合に「切り捨て」が必要になってきます。自分が一番大切なこと、大切にしたいことを考える。車は諦める。お酒を止める。でもスマホはiPhoneが毎年欲しい。そういう割り切りをすれば、ほとんどの人が「お金に縛られる」ことはなくなると思うんですよ。

お金に縛られないとは「お金に無頓着になる」ではなく、むしろ「お金の使い方に敏感になる」ことだと私は思うんですよね。それは言い換えれば「お金に執着する」ことです。

必要なこと、必要でないことの見極めを、適当ではなく真剣に考えること。必要でないことには1円だって使わないくらいの姿勢でお金に執着すること。

そうすることでお金に余裕が出てきて、逆にお金に執着しない生活(=お金のために生きない)が送れるようになると思います。

まとめ

ネットやTVで有名な人が言っている言葉には説得力があるので、つい「そうだ!」と思いがちです。ですが、多くの場合「その人のポジションで語られている言葉(ポジショントーク)」であることを知るべきだとも思います。

「人間は容姿じゃないですよ」と言っている人は、たいていイケメンや美人さんですし「好きなものを好きだけ食べています」という方は、多くの場合太っていません。

人間の根源的な悩みはある程度限られています。それらから開放されるには「その状態にない人間」になるしかないわけです。太っている人は痩せるしかないですし、お金がないと困っている人はお金を持つしかないんです。

だから、お金には執着しましょう。

「金のためにはなんでもやる」とならないために「お金を使う、お金を稼ぐ」ことには執着すべきです。

札束のお風呂に入れるほどじゃなくてもいい。毎日心配なく暮らせて、自分の好きなことにお金を使えるくらいの生活を維持することには、全身全霊を捧げるべきだと私は思います。

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