これからの小説家像について考えてみた(後編)

小説講座小説執筆

こんばんは、しろもじです。

 

先日「これからの小説家像について考えてみた(前編)」という記事を投稿しました。

ざっとおさらいしておきますと

  • 紙書籍の発行部数、売上は確実に下がっている
  • 電子書籍は伸びているが、それでも紙媒体に比べるとまだ少ない
  • プロとして小説家デビューし、ヒットすれば確かにやっていけるが、狭き門
  • 数万部程度の発行では、とても生活できないレベル
  • 専業作家ではなく、兼業作家の道もある

ということになります。まぁ出版不況云々以前に、確かに周りを見回しても、本を読んでる人減っていますからねぇ。

これに関しては、もう散々言われていますが「個人の可処分時間を奪い合いが起こっている」わけです。「YOUTUBE」「Amazon Prime Video」「Hulu」などの無料、または定額動画の普及。SNSなどのコミュニケーションツールの発展。やること、やれることは増えてきました。

 

一方、プライベートな時間は、昨今の働き方改革の成果など微塵も感じさせないほど、減っているのではないでしょうか。「昔の人は働きまくっていた」という印象がありますが、実際には余暇の時間も結構あったと思いますし、今みたいに携帯電話もなかった時代ですから、プライベートの時間はより明確になっていたと思います。

 

まぁその辺を言い出すと一記事書けちゃいますので、ここでは深掘りしないでおきましょう(笑)。

 

それに加えて「知識を得る手段が書籍からだけではなくなった」のも大きかもしれません。(正確性は置いておくとして)ネットで、なんでも調べられる時代になってきましたからね。人の知識欲を満たす手段が「本を読む」こと以外にシフトしつつあるのでしょう。

 

前置きが長くなってしまいましたが、本題に入ります。

今回のテーマは「専業作家で食べていける方法は?」というものです。ここで除外しておくことがあります。まず「大ヒットすればいいんじゃね?」ということです。そりゃそうです。前回の計算でいけば、100万部も売れれば4,800万円の印税ですからね。年収400万としても12年分です(税金は加味していません)。

ただ、まぁ「それができりゃあ、苦労はしねぇ!」ってわけですよ。

もうひとつは「兼業ならいいんじゃね?」ということです。兼業であれば、難しく考えることはありません。本業で食べていけるはずなので、小説を書く、そして僅かでも収入を得ることができれば、それはお小遣いになるだけですからね。

 

それらを除いて「専業作家で食べていける方法」を模索してみました。

あくまでも「模索」ですから「こうすれば必ずあなたも食べていける!」なんてことは言えませんし言いません。

 

ブログで稼ぐ

まずは私のイチオシ「ブログで稼ぐ」ということ。

ブログで稼ぐと言うと「アフィリエイト」が一番に想像できますよね。アフィリエイトをご存知でない方に一応説明しておきます。

アフィリエイトとは、簡単に言うと「広告」のことであり、ブログなどに掲載されて、それを訪問者が見る・クリックする・サービスを購入することで収入となります。

アフィリエイトの種類はとても多く、Amazonが提供している「アマゾン アソシエイト」、Googleが提供している「グーグル アドセンス」、アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)の提供している各種サービスなどがあります。

 

当ブログで言うと、記事の間に入っている広告が「グーグル アドセンス」、記事の一番下にあるMixHostの広告が「ASP広告」、読んでレビューなどに掲載されているアマゾンへのリンクなどが「アマゾン アソシエイト」になります。

 

「アフィリエイト」と聞くと拒否反応をされる方も多いかもしれませんが、私は個人的には最も良い収入の得方ではないかと思います。と言うのも、例えば、当サイトに掲載されているアマゾンへのリンクをクリックして、そこに掲載されている本を買ったとします。

そうすると、私に数%の収入が発生します。ただし、それはクリックして買った商品に上乗せされているわけではありません。

「広告料も商品代金に含まれている」という見方もできますが、クリックして買ってもそうでない場合も、払う料金は変わらないので、実質的にはなんら変わりません。

 

これは例えばテレビなんかと同じ方法であると言えます。テレビは無料で見られますよね。その分、CMが挿入されています。CMがない番組は、基本的に有料チャンネルとなります。

ネット上のブログなどのコンテンツも同じです。広告(アフィリエイト)で収入を得るのか、それとも有料でコンテンツを配信するのか? その違いだけです。

 

ただしブログで稼ごうと思ったら、当然のことながら多くの訪問者がいなければ、ほとんど収入にはなりません。ブログの1ページが読まれることを「1PV」と言いますが、この1PVあたり何円になるのかと言うと、ブログの種類にもよって異なります。

例えば「特化型」と呼ばれるブログ(クレジットカードやダイエットなど、あるキーワードに特化したサイト)では1PV=1円〜3円と言われていますし、趣味系のブログであればもっと低くなります。

ざっくり言うと1PV=0.2円くらいが最低ラインではないかと思います。とすれば、月間1万PVで2,000円、10万PVで2万円、100万PVで20万円です。100万PVもあれば、実際にはもっと上になると思いますが、つまりそのくらいのアクセスがないと食べてはいけないということですね。

100万PVって凄いのでしょうか? 凄いんですよ。一日3.4万PVですからね。一般的には100万PV行くようなサイトは、有名サイトと呼ばれます。個人でも達成されている方は、もちろんいらっしゃいますが、簡単でもありませんし、すぐできるものでもありません。

 

電子書籍(KDP・noteなど)で稼ぐ

Kindle Direct Publishing(KDP)やnoteなどで、個人がコンテンツを売るという環境も、最近では随分整ってきました。

どのサービスを利用しても、簡単な手順で有料コンテンツを配信することができます。KDPもnoteも1冊ナンボで販売することができますし、KDPであればKDPセレクトというものを選ぶとKindle unlimited(KU)に書籍が並び、読んだページに応じて報酬が支払われる仕組みにもできます。

 

どの方法が良いのかを書くと、実際のところ私もよく分かりませんし、人による部分が大きいでしょう。ですが、今後はますます「定額読み放題」のKUが主流になっていくと思われますので、それで簡単に計算してみましょう。

 

KUでは、1ページ読まれる毎に報酬が支払われます。これを1kenpcと言うのですが、1kenpcは毎月変わってきます。これはアマゾンがKDPセレクトグローバル基金というものから、計算して算出されるものだからなんですね。

今現在の1kenpcがいくらなのか? 正確な数字は公表されていないのですが、ネットで探してみた所、大体0.5円くらいになるそうです。文庫本が1冊400ページだとすると、200円くらい。結構安いですね(笑)。

 

普通に考えると、Kindleセレクトに加入しなかった書籍の印税は35%。600円で販売するとすると、210円の印税になります。ほほぉ? 先程のKUと結構近い数字になりますね。ということは、600円くらいの価格設定ならば、セレクトに登録した方が良いのかもしれません。

ちょっと話が脱線しかけていますね(笑)。

 

じゃぁ20万を稼ごうと思うと、200,000÷0.5=400,000(ページ)÷400(ページ)=1,000冊となり、月間1,000冊をコンスタントに販売(もしくは読み放題で40万ページ読まれる)すればOKってことになります。

 

書くと簡単に思えますが、これって結構大変なことですよね。

 

ライティングで稼ぐ

ちょっと小説から外れてしまいますが、「ランサーズ」「クラウドワークス」などで記事を書くことでも、ある程度稼げます。

両サイト以外にも似たようなサービスはありますが、それらは基本的に「クラウドワーキング」のサイトですから、ライティングに限らず色々な仕事を行うことができます。

もしあなたがプログラムを書けたり、ウェブサイトを構築する知識などがあれば、そこそこ稼ぐことができるでしょう。

 

それらがない場合は「ライティング」によって稼ぐことになります。ライティングには色々ありますが、よくあるのが「ブログの記事を書く」というものです。依頼者の趣旨に従って、ブログ記事を書くことで報酬がもらえます。

 

報酬金額は依頼内容にもよりますが、1文字あたり1円〜0.2円程度になります。仕事には継続して仕事を行う「プロジェクト」と、単発で行う「タスク」があり、タスクの方が単価は低めになりますね。

プロジェクトはある一定期間、記事を書き続けるので、その分責任も高くなります(記事の出来が悪いと、リライトをしなくてはならないことも当然あります)。その分報酬は高めです。

 

例えばタスクで仕事を受けた場合、1文字0.3円の仕事だったとしましょう。2,000字書けば600円になります。3,000字なら900円ですね。「1時間に3,000字くらいなら余裕」という方もいらっしゃるかもしれませんが、ただ文章を羅列すればいいわけではなく、構成も必要になってくるので、結構時間が掛かるんですよね。

それに記事の内容が精通している分野であれば良いのですが、ちょっと詳しい程度だと、調べながら書かないと行けないので、余計に時間がかかります。知らない分野の記事は当然書けませんし、そう考えるとなかなかパパっとは稼げないことも多いです。

 

私も空き時間を使ってちょこっとだけやってみましたが、1000円程度にはなりました。トータルで使った時短は、はっきりとカウントしていませんが、多分3時間くらいでしょう。時給333円ですね。

 

ライティングは一見、執筆活動には全然関係ないように思えます。でも、先程も言いましたが、記事一つ書くにしても、知識が必要になってきます。本格的にライティングをしていこうと思うと、今持っている知識だけではなく、新たに仕入れる必要もあります。

それらは自分で勉強しないといけません。ネットの情報だけでは不十分でしょう。専門書を買ったり、もしかしたら体験しないといけないこともあるかもしれません。

 

それらをライティングだけに活かさずに、執筆活動へと繋がるようにすれば、ライティングも決してカテゴリ違いの仕事ではなくなるでしょう。小説だって、知識(=インプット)の多さが役に立つこともありますからね。

 

複合して稼ぐ

じゃぁ、結局何をやっても稼げないじゃない!

ってことになります。どの道もとても厳しいので、始めてすぐに食べていけるものではありません。以上!

 

それではこの記事自体が意味がなくなるので(笑)もうちょっと探求してみましょう。

これらを総て使って稼ぐというのはどうでしょうか?

ブログで月間PV30万=6万円

電子書籍で月に200冊分(=80,000ページ)販売で4万円

ライティングで10万字書いて(1字1円で)10万円

 

ほら、20万になりました!

って書くと簡単なんですけどね(笑)。実際にはこれでもまだ難しいかもしれません。

しかしそれでも「100万部売る小説を書く」よりは、まだ道は険しくないように思えます。

 

まとめ

「結局、専業でやっていくのは難しい」

確かに小説だけ書いて暮らしていけるようになるのは、簡単な道ではありません。

 

上に書いた方法だけでも暮らしていけるようになるには、相当時間が掛かるかもしれません。でも、上の方法で10万円稼げたとしましょう。あと、足りない分はアルバイトでも時短ワークでもして稼げば良いじゃないですか。

もしくは生活コストを限界まで切り詰めれば良いのです。

 

欲しいけど必要ないものは買わないようにしましょう。

車も売りましょう。自転車で十分です。

PCは昨今の創作活動には必須ですが、中古品で十分です。

服なんて、シーズン毎に買う必要はありません。着られなくなったらGUなどでその都度買えば良いのです。

食費もできるだけ切り詰めましょう。当然外食なんてあり得ません。自炊しましょう。

本は本当に必要なものだけ買い、後は図書館へ足を運びましょう。

お金が余っても将来のために、貯金しておきましょう。

 

こんな生活ができるのであれば、チャレンジしても良いでしょう。ちょっと厳しいことを書いたかもしれません。でも、超ヒット作が出なくても、なんとか食べていけるようにするには、このような道しかないと思います。

 

そういう活動をしながら、ヒット作が出るまで待ち続けるしかないのです。公募やコンテストにコツコツ応募しながら、なんとかやっていくしかないのです。

 

ここまで読んで「これは苦しそう」と思われたら、止めるべきです。素直に仕事を続けて(もしくは仕事に就いて)兼業作家をしていきましょう。専業作家とは「どれだけ苦しくても、その生活を手放せない」というくらいでないと駄目だと思います。

 

好きなものが買えなくても、食べたいものが食べられなくても、それでも小説が、文章が書けていれば幸せ。

 

そのくらいの思いでやっていれば、きっと道は開けるんじゃないでしょうか。あまり無責任なことは言えませんが、私はそう思います。

 

ってな感じで、結構堅苦しい話になっちゃいましたね。もっと詳しく書こうかと思ったんですけど、あまりにも文字数が多くなりすぎて、結構削っちゃったので、ちょっと消化不良な部分もあったりして、本当に申し訳ない。

 

でも、逆に考えると、一昔前の作家さんは「ヒットしないと食べてもいけない」状態だったわけです。本が出せなきゃ、ただの穀潰しだったわけです。そう考えると、今の時代はやりようによっては、なんとかなるかもしれないという部分では恵まれているのかなと思います。

 

また、ここに書いたことが全てでもありません。

 

他にもいくつか道はあると思います。今後も模索していきたいと思いますので、私も少しずつ実践しながら、分かったことがあれば、共有していきたいと思います。

 

今日は長くなってしまいました。最後までお付き合い頂きまして、本当にありがとうございます。

 

それでは、今日はこの辺で。またあした〜。