共感を得られない寂しさに陥ったときに知って欲しいこと
TwitterやFacebookの「いいね」や、小説投稿サイトの「ハートマーク」「感想」「レビュー」「PV」など、私たちは「共感を測る目盛り」を見ることで、自分の創作物がどんなものであるのかを客観的に知ろうとします。
これらがたくさん集まるときはとてもうれしく感じられますが、一方で少ないとき、全くないときなどは寂しく感じてしまいますよね。
「ブログをたくさん書いているのに全然読んでもらえない」
「小説を投稿したけど、PVも伸びないし感想も付かない」
「SNSで誰も反応してくれない」
辛いものです。
今回は、そんな辛さや寂しさに陥ったときに知って欲しいことを書いてみます。
オリジナルであればあるほど、先鋭化する

あなたが創ったものがオリジナルであればあるほど、つまり独特のものであればあるほど、それは先鋭化していきます。
先鋭化するというのは「刺さる範囲は狭いけれど、その分深く刺さる」という意味合いです。
あなたが好きな小説や漫画、アニメ、映画などで「自分は大好きなんだけど、他の人に見せてもなかなか共感してもらえない」というものはありませんか?
そういうものは独自の感性で創られていることが多く、一部の人には深く深く刺さっていくものの、多くの人にとっては「そうかな、そうかも」程度にしか思えないものであると思います。
創作においてパターンは「あまり深くは刺さらないけど、万人に受けるもの」と「あまり多くには受けないけれど、一部の人には深く刺さる」ものの2つに分けることができます。
そのどちらが正しいのかと言うと、どちらも正しいのでしょう。
創作物において「これが絶対に正しいんだ!」というものはありません。
つまり「共感を得られていない=あまりにも先鋭化しすぎていて、刺さる人に見てもらえていない」という可能性があります(後述)。
ここでひとつ気をつけておきたいのが「あまりにも共感を得られないので、万人に受けることだけを考えて創作してしまう」ということです。
あっちもこっちも見ながら創作した結果、誰にも刺さらないツルッとしたものが出来上がってしまうことはよくあることです。
創作において最も大切なのはオリジナリティ、つまり先鋭化だと私は思います。
必ず共感してくれる人はいる!

では、先鋭化して共感が得られていない場合はどうしたらいいのか?
これは「いつか必ず共感してくれる人は現れる」が正解だと思われます。
TEXT FIELDもそうなのですが、以前にやっていたいくつかのブログでも「ずっと前に書いた記事にコメントが付いたり、メールで感想を貰えた」ということはよくあります。
小説投稿サイトの場合は、その表示上の問題から(読まれていない小説は、新着くらいしか動線がないという問題から)なかなかそういうのは難しいのですが、それでも長く連載していく中で、新しく読んでくれてくれる方は増えてくるものです。
人の性格はそれぞれですから、全く同じ性格、同じ感性を持った人というのは存在しません。
それでも、似たような感性を持っている人というのは必ずいるはずです。
要はそれがメジャーであるのか、マイナーであるのかの違いだけです。
マイナーであるということは、刺さる人が少ないので刺す側も少ないものです。
そう考えるとマイナーであるということも悪いことではないような気がしてきますね。
マイナーであるのか、それともただ単に面白くないのか?
ここまでお読み頂いて「面白くないから読まれないだけという場合もあるんじゃないのか?」と思われた方もいるかもしれません。
個人的な判断方法ですが「第1話のPVが少ない場合は、小説内容よりもタイトル・あらすじに問題がある」と考えればよいのではないでしょうか。
「タイトル・あらすじも含めて小説」だとは思いますが、切り分けは大切です。
1話のPVから2話、3話と減っていくのはある意味当たり前ですが、その落差が大きい場合は小説の構造に問題がある場合があるのだと思います。
一方で「1話のPV自体が少ない」場合は、そもそも読んでもらってないわけですから、タイトル・あらすじを見直す以外に、少し宣伝なども考えてみるといいかもしれません。
また、1話のPVが少ない場合でも2話、3話とPVの減少が少ない場合は(つまり1話≒2話≒3話……みたいな感じ)、マイナーである可能性が高いと思います。
「もっとたくさんの人に共感して欲しい」というのであれば、マイナー路線を変える必要があるかもしれませんが、そうでないのなら小説自体には問題がないということが言えそうなので、そこまで凹むことはないでしょう。
もし「文章的な問題があるのではないか?」と思っている場合はどうでしょうか?
個人的には「Web小説では、余程変な文法でもさほど影響はない」と思っています。
誤解されそうなので補足しておきます。
文章が下手でもいいと言っているわけではありません。文章は上手いに越したことはないです。
ただ、文章が上手い以前に物語の面白さが優先される傾向があり、それなりに読めれば人気は上がっていくという傾向があると思っています。
逆に言えば、文章が上手いだけでは意味がないとも言えますが……。
その辺りの判断は難しいところですが、私もひとつ試してみたいなぁと思っていることがあります。
それは「ネットで受けているジャンルの小説、要素を持った小説を書く」というものです。
パクってはいけませんが(笑)。
あくまでも「人気のある小説のジャンル・要素」です。
異世界転生だったり、転移だったり。追放からのザマァだったり、チート、ハーレムなど。
この辺りは小説家になろうやカクヨム辺りで「人気のキーワード・タグ」辺りを見てみれば、ある程度の傾向は分かると思います。
その人気のジャンル・要素を持った小説を書いてみる。あまり気は進まなくても書いてみる。
それで人気が出ない場合は、文章がおかしいのか、描写が足りなくて意味不明になっているのか、それとも構成がダメで面白さが伝わっていないのか。
そんな感じで、順番に考察していけたらな、と私は思ったりしています。思っているだけでできていませんけど(笑)。
共感の数=評価してくれた人の数≠作品の評価
小説を書いている人の中には「書籍化して印税収入で暮らしたい」と思っている方も多いのかもしれません。
書籍化するには「出版社の開催しているコンテストなどに応募し、評価を集める」ことが大切であり、それによって「評価が全て」になってしまうのだと思います。
ただ自分の創作意欲の原動力をそこ(評価されること)に置いてしまうと、評価されなくなったときに道を見失ってしまうことに繋がりかねません。
よくありそうなパターンは「自分の作品はきっと評価されるはずと思ってやってみたら、思っていた以上に反応がなくてやる気がなくなった」というものではないでしょうか?
個人的にはもったいないなと思います。
『ハリーポッターシリーズ』で知られるJ・K・ローリング氏は『ハリー・ポッターと賢者の石』を12の出版社に出版を拒否されています(後にさして期待されないまま出版され、大ヒットとなる)。
先日引退を発表した大リーガーイチロー選手は、ドラフト4位でオリックス入りし、大リーグに挑戦するときも大方の予想は「通用しない」というものでした。
つまり「人の評価は案外当てにならない」のだと言えます。
最終的には「自分がどう思っているのか?」が大切なのではないでしょうか?
小説の1作目、2作目、もしくはブログの1年目、2年目に書いたものから、いきなり「自分が満足できるもの」を書けることは稀だと思います。
初期の小説なんて黒歴史になるのは当たり前でしょう。
そういう過程を過ぎ、徐々に力を付けていく。力を付けていく過程で、段々自分が納得できるものが創れてくる。
それを大切にして創作活動の原動力にするのが、長く続けていけるコツなのではないかと私は思います。
「そうは言っても、歳を取った作家のデビューは難しいし、有名作家は皆そんなに時間をかけてないじゃないか」という意見などク◯くらえです。
常識とは「今までの状態を観察して、平均的によく見られる傾向」でしかありません。これからのこと、あなたのことに当てはめる必要はありません。
イチロー選手が「ドラフト4位って、俺オワタ」と腐ってしまったり、ローリング氏が「12社に断られたので、才能ないのだろう」と筆を折っていたら、その後の成功はなかったでしょうからね。
必要なのは「周囲の評価を元に測る」のではなく「自分を自分で測る」ことです。
それらを大切にして、長く頑張っていきましょう!
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今日も最後までお読み頂きありがとうございました!
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クリエイターなりそこないです。ありがとう。生きる勇気が湧きました。