Scrivener3でテキストの差分を比較する(スナップショット機能)【Scrivener3使い方講座】

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小説などの文章を書き終えたあと推敲する際に、前のテキストと比較したいことがあるかと思います。

通常のテキストエディタなどでこれらを行う場合、ファイルを複製しておいて見比べるという手間が必要ですが、Scrivener3では自分の指定した段階でのテキストを保存しておいて、比較することが可能です。

これを「スナップショット」と言います。

今日はこの機能を見ていきましょう。

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Scrivener3でスナップショットを撮る

まず、元のテキストを用意します。

今回は分かりやすくするために、はじめのテキストを「あいうえお かきくけこ さしすせそ」としました。

ここで一旦スナップショットを撮ります。

スナップショットを撮るには、インスペクタを表示させ(画面右上の赤枠部分)カメラボタンをクリックします。

 

デフォルトのインスペクタでは「概要」が表示されていたところに、スナップショットのコントロールが表示されますので、「+」ボタンをクリックしてみましょう。

 

これで「あいうえお かきくけこ さしすせそ」というテキストのスナップショットが獲れました。

スナップショットという名称から、一見「画像として撮っている」という感じがしますが、ちゃんとテキストとして保存されています。

オリジナルとスナップショットを比較する

オリジナルとは「現在書かれているテキスト」のことです。

例えば「あいうえお かきくけこ さしすせそ」でスナップショットを撮影し、その後テキストを「たちつてと なにぬねの」と付け足したとしましょう。このあ行からな行までのテキストがオリジナルです。

 

では、スナップショットを撮ったものと比較してみることにします。

インスペクタの「比較」というボタンがあります。

比較したいスナップショットを選択した状態で、この「比較」ボタンを押してみます。

 

すると、下のウィンドウに「スナップショットから付け足されたテキスト」が青文字下線付きで表示されます。

 

次にオリジナルの「さ行」を削ってみます。

 

もう一度同じように比較すると、今度はさ行が赤文字打ち消し線で表示されました。

 

このように

付け足されたテキスト → 青文字下線付き

削除されたテキスト  → 赤文字打ち消し線付き

で確認することができ、修正前と修正後の変化を見ることができるようになっています。

 

スナップショット同士の比較も可能で、その場合は2つのスナップショットを同時に選択し、比較ボタンを押すことで同じように比較することができます。

2つのスナップショットを選択する場合には「一つ目のスナップショットを選択 → Commandキーを押す → Commandキーを押したままもうひとつのスナップショットを選択」で行うことができます。

スナップショットの削除

スナップショットを削除したい場合は、スナップショットを選択した状態で「ー」ボタンをクリックするか、Deleteキーを押下します。

確認のダイアログが出てきますので、OKをクリックするとスナップショットを削除することができます。

スナップショットを大きな画面で確認する

スナップショットの画面はインスペクタ内にあるため、やや小さく表示されてしまいます。

これを編集画面で見ることもできます。

スナップショットを選択し、編集ウィンドウのヘッダ部分にドラッグ&ドロップします。

 

すると、編集画面にスナップショットが表示されるようになります。

ヘッダ部分に「無題のスナップショット」と表示され、これがスナップショットであることを表しています。

※ちなみに「無題のスナップショット」という名称は変更可能です。スナップショットの一覧の「無題のスナップショット」部分をクリックすると、テキストが反転しますので、好きな名前にすることができます。

このままですと、スナップショットしか表示されませんので、2画面表示にしましょう。

ヘッダの右端にあるボタン(上記画像赤枠部分)をクリックすると、画面を2つに分割することができます。

 

新しく開いたウィンドウをクリックし、アクティブにした上でドラフトからオリジナルのテキストをクリックします。

 

このようにオリジナルとスナップショットが2画面で表示されました。

スナップショット側のウィンドウが灰色になっているように、スナップショットの方は編集することができません。

 

この2画面分割は、元から2画面にしていた場合でも行うことができます。

その場合は、スナップショットを表示させたいウィンドウのヘッダ部分にドラッグ&ドロップすればOKです。

 

2画面分割表示では、大きく表示される代わりに差分がどこにあるのか(つまり足したり消したりしたのがどこなのか)が表示されなくなります。

この辺りは使い勝手の良い方を使うのが良いと思います。

個人的には、分割しない方が一覧性では劣るものの、違いが分かるのでやりやすかったです。

スナップショットからテキストを復元する

スナップショットを撮ったあと、テキストを変更したものの、やっぱり前の(スナップショットの)方が良かったなぁということもあるでしょう。

 

その場合は、スナップショットを復元することで、元の文章に戻すことができます。

インスペクタで戻したいスナップショットを選択した後、「ロールバッ」(多分誤字。ロールバックだと思われます)をクリックします。

「ロールバックする前にスナップショットを撮りますか?」というダイアログが出てきます。

はい」をクリックすると、スナップショットを復元する前に、今のテキストのスナップショットを撮影できます。

いいえ」では撮影なしで、スナップショットを復元します。

キャンセル」は復元しない、ですね。

 

どちらでもいいのですが、一応「はい」にしておくといいでしょうね。後でも消せますし。

 

上記の画面では「さ行」を消したテキストで、「あ行からな行までのスナップショット」を復元してみました。

まとめ

テキストの推敲時に、とても便利なスナップショットの機能の解説でした。

あまりに膨大なスナップショットを撮ると、逆にややこしくなってしまいます。

適度な量で運用するのが良いかと思われます。

 

また、スナップショットとは別にScrivener3には「バックアップ」という機能もあります。

第5世代までデータを保存していますので、万が一スナップショットを取り忘れていたけれど、前のテキストに戻したいという場合には、こちらから復元することもできます。

バックアップについては以下の記事をどうぞ。

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