PagesのファイルをMac・iPhone・iPadで同期する方法【iCloud】
小説を書くアプリは色々ありますよね。MacやWindowsなどではScrivener3という便利なソフトがあって私も愛用しているのですが、どうもiOS版のScrivener3はあまり評判がよくないようです。
家で書くだけの場合であればScrivener3を使えばいいのですが、外でちょっと書きたくなったときにiOS端末しかない場合はちょっと困ってしまいます。
そこでApple謹製のAppであるPagesを使えば、iCloud経由でどの端末でも同じファイルを同期することができます。
今回はそのやり方を解説してきます。
MacでPagesのデータをiCloudに保存するよう設定する
まずはMacの設定から。
その前に「iCloudとは何か?」を簡単に解説しておきます。
iCloudとはAppleのクラウドストレージサービスの名称です。
クラウドとはローカルとの対義語といっていいかもしれません。つまりローカル(自分のPCのストレージ)とクラウド(ネット上のストレージ)という感じですね。
クラウドを使う利点としては
・万が一自分のPCがクラッシュしても(壊れても)ファイルが失われない
・どの端末からでも同じファイルにアクセスできる
という感じですね。
クラウドストレージで有名なのはDropboxですが、こちらは無料で2GB・接続できる端末3台までとなっており、ひとつ上の有料プランはいきなり月額1,200円のPlusというプランになるんですよね(ストレージ容量は2TB)。
iCloudの場合は5GBまで無料(デバイス数については10台まで、という情報があるのですが正確なところは不明。Mac、iPad、iPhone×2はOKでした)。50GBで月額130円、200GBで月額400円なので、まぁ普通に使うのであれば5GBでも十分、iPhoneやiPadのバックアップをiCloudに置きたいのであれば月額130円のプランにしておけば大体OKだと思います。
ではMacの設定です。まず「システム環境設定」を開きます。その中にある「iCloud」をクリックして開きましょう。
「iCloud Drive」にチェックが入っているのを確認して(入ってない場合は入れます)オプションをクリック。
「書類」の中に「Pages」がありますので、これにチェックを入れておきます。
Macの設定はこれでOKです。
iPhone・iPadでPagesのデータをiCloudに保存するよう設定する
続いてiPhone・iPadの設定です。基本的には同じなので今回はiPhoneで説明していきます。
設定Appを開きます。一番上に「端末に登録してある名前」と「Apple ID、iCloud云々」という箇所がありますので、それをタップ。
続いてiCloudをタップしましょう。
画面を下にスクロールしていくと「Pages」がありますのでこれをオンにしておきます(下の画面ではオンになっています)。
iOS端末での設定もこれでOKです。
ちなみに、Mac、iOS端末ともに、チェックを入れているAppは全てiCloudに保存できるようになります。通常ですと元々そのように設定されているはずですが、何かの拍子でiCloudに保存するをオフいしたときなどは、再度設定しておきましょう。
iCloudでの保存場所
iCloudに保存設定したものは、デフォルトでiCloud Driveに保存されるようになります。
MacでもiOS端末でも「iCloud Drive>Pages」の中に保存されるようになっています。
もちろん他のフォルダも設定可能なので、例えばPagesフォルダの中に「小説フォルダ」を作ることなども可能です。
MacのFinder Appで「iCloud」の項目がない場合にはFinderの環境設定(メニューから開けます)を開いてiCloudの項目にチェックを入れておけばOKです。
「iCloud Drive」「デスクトップ」「書類」の3つがありますが、書類はiCloud Drive内にあるフォルダのことなので、ちょっと表示自体がややこしいですね(ショートカット的な意味合いかも)。
保存する際は保存場所がiCloudになっていればOKです。右の矢印(^ボタン)をタップすると、フォルダを変更することができます。
クラウドストレージを使う際に一つ気をつけておきたいのが「ファイルの同期」です。
基本的には保存した瞬間、クラウドのファイルは更新されるのですが、極稀に少しラグがあることがあります。
また、2つのデバイスで同時に同じファイルを開いている場合などは、特に注意が必要です。
できるだけ「Macでファイルを編集>保存」の後「iPadでファイルを開く」のようにした方がフィルの競合が起こらず間違いがないと思われます。
例えば「MacのPagesで書いていたのを、途中からiPadで引き継いで作業する」場合などは「Handoff」という機能を使うことも可能です。
HandoffでPagesの作業を引き継ぐ
Handoffとは「同じApple IDでログインしている端末同士で作業が引き継げる機能」のことです。
AppleのAppがメインですが、Google Chromeなど一部の社外Appなども対応しています。
例えばiPadでPagesを編集していると、MacのDockに下のような表示が出てきます。
これをクリックすることで、自動的にPagesが起動し作業をそのまま進めていくことができます。
iPadの場合も同じようにDockに表示されますが、こちらは右側に表示されるようになっています。またiPhoneの場合は少し違っていて、Appの切り替えの画面(ホームボタンがある端末ではホームボタンをWクリック、ない端末では画面下からスワイプしてホールド)の下部にHandoffが表示されるようになっています。
Handoffの詳しい使い方などは、以下のページをどうぞ。
まとめ
あくまでも個人的な意見ですが、データは端末に保存しておくのではなくできるだけクラウドを活用した方が、色々な点で便利ですし何より安心だと思います。
特に小説のデータなどは出先などで「ちょっとだけ書き足したい!」と思うことお多いかもしれません。そんなときにiCloudに保存しておけば、端末を選ばずに編集できるので便利ですよね。
蛇足になりますが、小説を書く場合にはやっぱりScrivener3が便利なんですが、その理由に「複数のファイルをひとつのファイルとして管理できる」というのがあるんですよね。例えば「小説本編のテキストファイル」と「プロットのテキストファイル」「登場人物のテキストファイル」「メモ」などをひとつのファイルにまとめられるので、一覧性において優秀なわけです。
でも、Pagesだと1画面に1ファイルしか表示できないんですよ。
今秋登場予定のiPad OSでは「同じAppをスプリットビューで2つ開ける」ようになるそうなので、そうなればPagesに移行してもいいかな……と思ってたりします。この辺りは冒頭でも書きましたが「どのような環境で書くのか?」で分かれるところかもしれません。
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