小説投稿サイトのランキングシステムについて【創作日記112119】
小説投稿サイトの本日付のお知らせに「ランキングシステムを調整します」というものが掲載されていました。
ほとんどの小説投稿サイトのトップページにはランキングが掲載されており、小説への導線となっていることを考えると、ランキングはかなり重要なシステムになりますよね。
今日はそのことを少し考えてみました。
ランキングは大切
まず最初に書いておきますが、この記事は既存のあらゆるランキングシステムや個人を「糾弾したり」「否定したり」「改善させよう」としているものではありません。あくまでも現状のランキングシステムを個人的な視点から見てどう思っているかを率直に書いたものです。
冒頭で書いたようにランキングシステムはとても大切ですよね。特にランキング上位に載ったことがない私のような下級作家(事実ですが冗談です)にとっては「ランキング上位に掲載されること」は憧れの対象だったりします。
ただ単に気持ち的なことだけではなく、例えばランキング1位の作品とランキング外の作品であれば、読者が「その作品を見つけられるのか?」という切実な現実もあったりしますよね。普通に書いて普通に投稿した作品を、誰かに見つけてもらうには(カクヨムの場合)
- 新着小説一覧に載っていること
- 新着レビューに載ること
- 注目の作品に掲載されること
- ランキングに掲載されること
が、主要な方法になるのではないでしょうか?
他にも「Twitterで宣伝する」「近況ノートでお知らせする」などの方法もありますが、やはり一番効果的なのは「ランキング」であることは間違いないんじゃないかなぁと思うんですよね。
例えば読者的な視点で考えてみると、本屋さんに行って「何か面白い小説はないかなぁ」とブラブラしているとき、必ず参考にするのは「当店売上ベスト10」みたいなコーナーじゃないでしょうか。
小説投稿サイトでも同じで、私自身も(最近はほとんどないですけど)小説を探す際にはランキングから入ることが多かったように思われます。
まぁそんなことは、今更私が言うまでもないことですよね。
で、そこでふと「そりゃそうなんだけど、そもそもランキングに載るにはどうしたらいいのさ?」という疑問が湧くわけです。カクヨムに投稿し始めた当時は「それは面白い小説を書けば良いんじゃないかな」と思ってて、それ自体は今でも変わっていないんですけど、それだけじゃ足りない部分があるのも感じ始めています。
ランキングに載るにはどうしたら?
ひとつ誤解のないように補足しておきますが、どの小説投稿サイトでも概ね「めっちゃ面白いわっ!」という作品は、どうやってもランキング上位にやって来ているのは事実だと思います。ですが「面白いな」とか「おー凄いな」という小説の中には、時折「どうしてこんなにランキングが低いんだろう?」というものが見受けられるのも確か。
そういう作品が「本来あるべきランクにいるのに、何が不足しているんだろうか?」ということは、結構前から考えていてあるひとつの方法論が浮かんできていました。
それは「営業」。
Twitterでの宣伝や、近況ノートに書くことなども営業と言えますが、私の言いたいのは「他の小説を読み、足跡を残すこと」なんですよね。カクヨムで言えば「応援ボタン」や「レビュー」、小説家になろうでは「感想」や「レビュー」でしょうか。ノベルアップ+はよく分かってないのですけど、恐らく「応援ポイント」とか「ノベラポイント」なのかな?
私はカクヨムがメインなのでカクヨムで話を進めます。
カクヨムで始めたばかりのころ「みんな、どんな小説を書いているんだろう?」と気になっていくつかの小説を読み、面白かったものに応援ボタンや感想を書いてみたことがあったんですよね。そしたら作者の方が、私の小説も読んでくれて同じように応援ボタンを押してくれたり、感想を付けてくれたり、レビューまで書いてくれたりしたんですよね。
はっきり言って、素直に嬉しかったのを覚えています。
これは人によりけりかもしれませんが、私の心理として「その方の小説も読まなくては」というものが働きました。そしてお互い読み合いながら、現在でも交流させて頂いている方もいらっしゃいます。
それは「相互研鑽」と呼ばれるものではないかと思われます。互いに読み、意見を交換しながらより良い小説を書けるようにしていく。これは否定できません。
でも長く投稿していると「1話、2話だけ連続で応援し、レビューまで書く」という方も現れました。これは断定できるのですが「営業」だと思います。
個人的に一番困っているのが、この「営業と相互研鑽の境目が分からない」という部分です。ものすごく極端なことを言えば「片っ端から応援ボタンを押していき、それっぽい感想を付ける」ということをすれば、自分の小説の一時的なPVや応援、レビューなどは増加すると思われます。
カクヨムでは「読んでいない小説にむやみにレビューなどを付ける行為」は禁止事項になっていたはずですが、それってかなりグレーな部分が大きいと思うんですよね。
逆の立場から言えば「自分が読んで面白いと思ったから応援したいけど、もしかしたら営業だと思われないか」という危惧も出てきます。
カクヨムに投稿し始めたときは純粋な気持ちで読んだり読まれたりしていたのが、疑心暗鬼に苛まれ自身の行動を制限してしまっている気がしてなりません。
ただ時折、そういう考え方自体がWeb投稿小説の時代にはそぐわないのかな、と思ったりもします。紙書籍だけの時代には編集者に認められさえすれば書籍は発行できたのですが、Webになると作者自身がそれを担っていかないといけないのかもしれません。
リアル世界の営業でも「ブラック寸前のギリギリグレー」という営業手法が蔓延っているように、そういうものを否定してはWeb時代の小説家としては生き残れないのかも?
……と言うのはあくまでも極論で、本当にそう思っているわけではありませんけどね。
ただ小説投稿サイトが「クリーンな形で発展していくため」には、何より「読者」が必要です。「カクカクな人」「カクヨムな人」だけでは、上記の問題はなかなか解決できないのではないでしょうか。「ヨムヨムな人」が増えてくれば、営業の数字など誤差でしかなくなるわけですからね。
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