Amazonのさくらレビューに惑わされない方法
大都市圏であれば即日配達、地方でも翌日や数日程度で欲しい商品を届けてくれるAmazonは、最早生活に欠かせないインフラといってもいいくらいのサービスに成長しています。
揃わないものはないというほど豊富な商品がある一方で、商品を手にとって見ることができない分、その商品の信頼性を評価する方法として、カスタマーレビューが存在していますが、これが最近(というか結構前から)問題になっています。
今日はそんなAmazonカスタマーレビューについて、色々と解説していきます。
さくらレビューとは?
元々カスタマーレビュー(以下レビューと記載)とは「商品を買った顧客が、その商品に対して評価を行う」ものであり、これはAmazon以外の多くのサイトでも(それこそ小説投稿サイトなんかでも)採用されていますよね。
つまり売り手側ではなくユーザ側の意見を見ることができる機能として、レビューはとても優れているのですが、そのサービスが拡大すればするほど「ニセのレビュー」が紛れ込むことになってきます。
売り手側としてはできるだけ良いレビューを掲載したいのは当たり前だと思います。健全な売り手は顧客が書いてくれるレビューを待つ(もしくはレビューしてくれるように依頼する)わけですが、それを待っていると他の競合商品に先を越される可能性がありますよね。
皆さんもAmazonなどを見ていて「レビューのない商品」と「レビューが500件もある商品」を比べた場合、どちらを買おうと思うかは明白だと思います。
売り手側が不正にレビューを投稿する行為が「さくらレビュー」となります。
さくらレビューを見抜く方法その1:サクラチェッカーを使う
さくらレビューを見抜く方法としては、まず最初にWebサービスの「サクラチェッカー」を使う方法があります。
どうやらユウさんというエンジニアさんが、個人でやられているサービスらしいのですが、これがなかなか秀逸なのです。
使い方は簡単で、ページトップにある「Amazonの製品URL・商品名を入力して下さい」の欄に、Amazonの商品のURLを入れるだけです。
少し重いのですが、しばらく待てばそのレビューの信頼度を表示してくれます。
疑わしいかどうかを判別するのに、一定の効果があると思われます。
ただ、いちいちURLを入れていくのも面倒なときもあります。そこでレビューを見たときに、ざっくりさくらっぽいかどうかを判断する方法を見ていきましょう。
レビューを見て、さくらかどうかをざっくり判断する方法
レビューが20件を超えかつ、星5つの割合が90%を超えているのは信頼できない
Amazonのレビューには星が5つから1つ付けられるようになっていて、その一覧が表示されています。
例えば数件ほどしかないレビューであれば、星5つだけで占められている可能性は無きにしもあらずでしょう。
ただ普通に考えると、20件以上のレビューが付いた場合、星5つ(完全に満足)の割合が90%を超えることはほとんどないものと思われます。
なので上のように300件以上のレビューがあるのにも関わらず、星5つの割合が90%を超えている場合は、ほぼレビューは信頼できないと思うべきでしょう。
私見ですが商品に問題がない場合、健全なレビューは以下のような感じになると思われます。
というのも、普通どんな商品であれ、全ての人が満足するということはあり得ないからです。人によっては商品に求めるものが違ったりしますし、場合によっては不良品があったり梱包などに問題があったりすることもあり得るからですね。
もちろん星1レビューが大量に投下されているものは警戒すべきかもしれませんが、星5から星1へなだらかな曲線になっているレビューは、そこそこ信頼できるレビューだと思われます。
レビュー本文の文章がべた褒めなものも信頼できない
実際にいくつかのレビューを見ていきましょう。私が怪しいなと思ったのは、以下のレビューです。
どのレビューもかなりべた褒めです。
そしてこれらに共通するのが
- レビュー者の名前が日本人名(名字のみ、もしくはフルネーム)である
- 近い日付に大量に投下されている
- 同じようなポイントを褒めている
という特徴があります。
特に1の日本人名レビュワーは、一見信頼できそうですが、実はかなり怪しいのです。というのもAmazonでは登録した名前とは別に「プロフィール」という項目でレビュー名を編集できるからです(アカウントサービスの中の「お買い物設定」にある「プロフィール」から編集可能)。
普通の方はレビューする際に「自分の本名が公開されるのは嫌だ」と感じるはずです(必ずではありませんが)。逆にいえば、日本人名で多くのレビューが投下されているということは、そこに「騙そう」という目論見があることが分かりますよね。
ちなみにこのページにあるレビューのほとんどが、日本人名のフルネームでした。
レビュー内容の文章がおかしいのも信頼できない
最近では随分減ってきたのですが、それでもまだ「日本語変じゃね?」というレビューが掲載されているものがあります。
機械翻訳で書かれたとしか思えないレビューは信頼できませんよね。
とはいえ、ここまでえげつないのは稀で、最近では以下のようなのが多いみたいです。
なんとなく見ているとそれほどおかしいとも思えないのですが、よくよく考えるとちょっとおかしい文章ですよね。上のレビューはスマホのガラスフィルムなのですが、こういう商品で「装着する」ことを「インストール」と書くのは、確実にさくらです(笑)。
さくらレビューを回避するには
まず上記の方法でざっくり「信頼できるのか」を判別しましょう。
その上でやるべきことは「レビューの並び順を変えてみる」ことと「星1,2レビューを見る」ことです。
レビュー一覧の上に並べ替えの項目があります。初めは「トップレビュー」になっていますので、これを「新しい順」に変えてみます。
トップレビューとは「信頼できるレビュー」のことではなく、ただ単にレビューの下にある「役に立った」が押された数の順番なだけです。なのでこれも簡単に偽装することが可能です。
レビューを「新しい順」にすることで日付順に並び替えることができますので、比較的レビューを均等に見ることができるようになります。
また、さくらレビューは「星5」がほとんどです。逆にいえば「星1、星2のレビュー」はさくらではないか、もしくはライバル企業が貶めるために投下した逆さくらレビューだということですね。
なので星1や2のレビューを見てみましょう。
星1、2レビューが大量に投下されていて、同じ問題を指摘している場合は、その商品に問題がある可能性が高そうです。
星1,2レビューがごく少数(それぞれ5%程度)であるのならば、製品の初期不良や梱包のミスなどの可能性が高そうですね。
まとめ
蛇足になりますが、Amazonではひとつの商品のページが使い回されていることが、時折あるようです。例えば記事執筆時、iPhone 11はまだ未発売ですが、それらのフィルムやケースには既に大量のレビューが付いています。
それらを見ていると「さくらで埋め尽くされたもの」もありますが「明らかに別商品(XやXSのフィルムなど)のレビューじゃないか」というものも見受けられました。
比較的良心的なメーカは、商品の型番(X用とかXS用など)で分けて記載されていますが、中にはごっちゃにしているメーカもあるようです。
これらをないがしろにしているメーカの製品は、個人的には信頼できないと思っています。
またさくらレビュー対策として導入された「Amazonで購入」アイコンですが
これは現時点では、ほぼ当てにならないようです。というのも恐らくメーカが自分で買ってこのアイコンを付けているケースがあるみたいだからです。
レビューはとても便利なものですが、それに判断を委ねるべきときとそうでないときを判断できるようになりたいものですね。
ディスカッション
コメント一覧
そもそもサクラチェッカー自体もあやしい
疑いだすとキリないが、それはそれでネタになって楽しいけど
とりま、サクラチェッカー怪しい説の根拠を並べると
判定アルゴリズムが雑
使い方わからない自分のミジンコ並の知能(ミジンコに頭脳はないけど)を棚にあげて星1評価する逆ギレレビューを100倍くらい加算してマイナス判定してる形跡がある
教えてgoo・ヤフー知恵袋でわかるように、ほとんどの人は自分の過去投稿を見返したり修正しないし過ちを認めない。嘘は嘘のままネットに残り、それを信用した人はまた嘘を拡散する
中華に厳しい・無名メーカーに厳しい・大手大資本に弱い
ベストセラー1位・amazonチョイスを目の敵にしてる(同業ライバル社から金もろて判定変えてたら激アツw)
自分さえ得すればいいゲス人間なので他人がコスパ悪いもの掴まされようがどうでもいいんですけどね
匿名さん、はじめまして。
確かにサクラチェッカー自体は一定のアルゴリズムで判断しているだけなので、それが確実とは言い切れませんよね。
中華系メーカの製品はほんとうに難しいな、と思います。
意外と真面目にやっているところもありますからねぇ。
一方で「日本製」というのもそれだけで信じられるわけもでもないのも確かです。
最近はレビュー自体をあまり見なくなりました。見たとしても記事書いているように星1や2だけチェックして、
それが許容できるものかどうかだけ見てたりしています。
アクションカムが欲しいと思っているんですけど、ネットレビューでも意見が別れたりしてて、こちらも判断つきにくい。
そんなことを考えていると、自分がレビュー記事を書くときの責任も大きいよなぁ、と改めて感じていたりします。
コメントありがとうございました!