どうすれば小説投稿サイトの読者が増えるのだろう?|『冒険者あがりの魔王さまは、仲間たちと優しいダンジョンをつくりたい!!』第29話投稿のお知らせ
こんばんは、しろもじです。
『冒険者あがりの魔王さまは、仲間たちと優しいダンジョンをつくりたい!!』の第29話「楽しい試行錯誤」を、小説家になろうに投稿しました。
ストックは第1章終了の32話+1話。いよいよ余裕がなくなってきました。
第2章からは少し投稿ペースを落とす必要があるかも。やっぱ毎日更新できてる人は凄いなぁと改めて感心してしまいます。
第1章を書き終えて、色々反省点も見えてきたので、その辺りはまた今度にして、今日は前回の続き「どうすれば小説投稿サイトに読者が増えるのだろう?」を考えてみたいと思います。
作者は十分にいる
前回のおさらいをしておきますと
- 「作者が増える」「作品が増える」「読者が増える」「反応が増える」の4つのサイクルをキレイに回して行く必要がある
- 全てを底上げしていく必要があるが、読者が増え反応が増えれば、作者はおのずと集まってくる
- よって読者を増やすことが最優先
という感じのことを書きました。
「小説家になろう」と「カクヨム」に投稿して思ったのは「読者数が全然違う」ということでした。評価やブックマークなどは、もちろん小説の質(面白さ、キャッチーさなど)によって増減するとは思いますが、例えば同じような時間にアップロードした際に、PVで比較してみると小説家になろうのPVはカクヨムの約2〜5倍程度の多さでした。
一方で作者の数は公表されてはいませんけど、カクヨムコンとネット小説大賞で比べてみると
カクヨムコン :4,502作品(短編賞:4,692作品を合わせると9,194作品)
ネット小説大賞 :8,618作品(短編賞に864作品エントリされていますが、タグで管理なので包括してるのかな?)
という感じで、一般的な公募に比べるとかなり多めになっています。
全ての作者がコンテストに応募しているわけではないことを考えると、もはや十分作者はいると見ても良さそうです(増えるなと言ってるわけじゃないですよ)。
どのサイトに読者が多い少ないという話は置いておくとしても、コンテスト参加者の比率とPVの比の差が読まれやすさを現しているのではないかと思うんですよね。
そういうことから、やはり読者を増やすことは投稿サイトにとって必要条件であると言えそうです(繰り返しておきますが、ここで言う読者とは「小説を読むだけの人」という意味で、いわゆる読み専さんです)。
どのくらいの潜在読者がいるのだろう?
読者を増やす方法を考えるときに、そもそも「どのくらいの人が読者になりえるのか?」ということを考えてみたいと思います。
文化庁の調査によると、全国16歳以上の男女の
- 1ヶ月に1冊も本を読まない:47.3%
- 1ヶ月に1,2冊の本を読む :37.6%
- 1ヶ月に3,4冊の本を読む :8.6%
- 1ヶ月に5,6冊の本を読む :3.2%
- 1ヶ月に7冊以上の本を読む:3.2%
との調査結果が出ています。つまり「本を読む人の数」は16歳以上の人口の52.6%だということですね。
これがどのくらいかと言うと総務省統計局のデータから16歳以上の人口……は載ってないので、15歳から64歳の人口が約7,492万人とあるので、これを元に計算してみると
7,492×0.526≒3,940万人
となります。
これは紙の書籍も含めたデータなので、先程の文化庁の資料より「電子書籍を利用している割合」を見ると25.2%とありました。
電子書籍を読む層が、そのまま小説投稿サイトを読む層とは限りませんが、一応計算してみますと
3,940×0.252≒992万人
となり、電子書籍人口はおおよそこのくらいかな、と予想されます(勝手に予想しているだけなので、思いっきりズレてる可能性が高いかも)。
あと、10歳から14歳の人口が534万人とありますので、これも考慮しなくてはいけないかも。同じように計算すると
534×0.526≒280万人
280×0.252≒70万人
という感じで、おおよそ1,000万人くらいかな?
ただこれらには小説以外の実用書なども含まれるため、実際にはもう少し少ないとは思います。おおよそ半分くらいじゃないかなぁ、と個人的には思っているのですが。
500万人と仮定しても、小説家になろうの登録ユーザ数(172万人)と比べると、まだまだ乖離があります(余談ですが500万人は人口の5%未満なので、一般的にはマイナーです)。
どうしたら小説投稿サイトに読者が集まる?
少なくとも潜在読者はまだまだいることが、推察されました。
ではその人たちをどうやって小説投稿サイトに呼び込むのか?
ここからは一気に仮定の話に(言い換えれば創作の話に)なります。根拠はありませんので、あくまでも個人の感想としてお読み下さい。
恐らく(紙にしろ電書にしろ)本を読む人たちは「ハズレを引きたくない」と思っているはずです。そういう意味では、無料で読める小説投稿サイトは金銭的には優位なはず。
ただし、金銭以外のこと、具体的には時間。これを重視する人も多いのではないでしょうか。「駄作を読んで時間を無駄にしたくない」というのもあるでしょうし「自分の読みたい本を手早く見つけたい」というニーズもあるでしょう。
そういう場合、一番重視するのが「ランキング」ではないでしょうか?
「たくさん読まれてたくさん評価されている小説は、面白いに違いない!」というのは、当たり前の心理だと思います。
つまりランキング(ジャンルごとであれ、検索後のであれ)の精度が高くないと、読書体験を損なってしまう可能性があります。
私がカクヨムと小説家になろう(小説を読もう)を使い比べてみて思ったのが、この検索とランキングのみやすさの差でした。
小説家になろうでは、ジャンルごと・タグごとなどの検索結果から、更に条件を追加したり、引いたりすることが容易なんですよね。カクヨムは残念ながらもう一歩。サイトのつくりなんかは、カクヨムの方が今っぽいですし、投稿のしやすさも断然カクヨムなのでちょっともったいないところです。
ここで一番重要なのが「検索結果を変えることで、ランキングがガラッと入れ替わる」ということです。
恐らく多くの人は、何ページも先の検索結果までは見ません。1ページ目か、せいぜい数ページ程度だと思われます。
だから、検索に自由度があることで「検索するたびに内容が変わる」ということが起こるのが、小説家になろうなんですよね。
また先にも触れましたように、読者が多いのでランキングはより正確性を増しています。好みはあるとは思いますが、小説家になろうのランキングの上位は確かに面白いのが多い印象です。
このことから小説投稿サイトは「読者フレンドリー」な設計になっていないといけないと思うわけです。
散々言われていることですが、ネットの世界では「表示されていないものはないものと同じ」です。なので検索やランキングが全てなんだと思うんですよね。そこが分かりやすく、正確で正しいものでないと、全く意味がありませんし、読者は使ってくれません。
もちろん小説家になろうの形が最終形態で最良であるとも思っていません。まだまだいい方法があるのかもしれませんし、そこがネットの限界なのかもしれません。
まとめ
うーん、なかなか書くことが多すぎて、ざっくりしすぎている気もしないでもないのですが。
一番言いたいのは「投稿サイトでの作者間の交流」も大切。でも「読者を増やすこと」はもっと大切ということです。作者間のSNS的な交流や相互研鑽を否定しているわけじゃないですよ。
ただ前にも言いましたが、現時点では作者でさえも「たくさん読んでたくさんレビュー書いて、たくさん応援する」ことをしないと、カクヨムではなかなか難しいと思うんですよね。もちろん、そんなことをしなくても上位に行っちゃう人はいますけど、そういう話じゃないんですよ。
例えば「ランキングで100位くらいの小説が、正しく100位に位置する」ということができるようになって欲しいわけです。500位でもいいし1000位でもいいですけど、正直今のカクヨムで「一切交流なし」でやるとPVもレビューも感想もなにも付かない可能性の方が高いんですよね。
また今は小説投稿サイトと言えば「異世界系」が主流で、一般文芸やSFなどはあまり人気ではありませんが、先程書いたようにまだまだ潜在的な読者はいるはずです。
それらの人が「紙の本よりいいじゃん」と思ってくれるサイトになっていけば、小説投稿サイトはまだまだ読者を集めていけることが可能だと思っています。
いいサイクルになってくれればいいなぁ、と思いながらこの記事を書きました。結構ガバガバ理論で、具体的なことも抜けてるっぽいのですが、この記事が誰かのインスピレーションの元になれれば幸いです。
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