Echoシリーズの新製品が登場! 今後Alexaに搭載される新機能なども発表に
日本時間9月26日未明に行われたAmazonの新製品発表会。今回はEchoシリーズなどを中心にたくさんの新製品が発表されたようです。
まずは日本向けにアナウンスされたものから見ていきましょう!
5つのスピーカーを搭載したEchoシリーズフラッグシップモデル「Echo Studio」
まずはEchoシリーズで初めてDolby AtmosとSONY 360 Reality Audioを搭載した「Echo Studio」です。5つのスピーカーを搭載し、5.25インチウーファーと最大出力330Wのパワーを誇る……とか書くと、何だかワイルドスピードの「V8ターボでニトロを搭載だぜ」みたいなのを思い出しそうになりますよね(笑)。
何だかよく分からないが、とにかく凄いもののようだ。そんな感じです(一応スペックなどの比較表は記事後方に記載しておきます)。
口のように空いているのはウーファーの開口部らしいです。
先日日本でも開始された「Amazon Music HD」向けのデバイスだと言えそうですね。リンク先の記事でも書きましたが、もちろんAmazon Music HDは既存のEchoデバイスでも十分堪能できますが、Echo Studioであればそれ以上の視聴体験ができそう……な気がします。
発売は2019円12月5日からの予定で、現在は予約受付中。
価格は24,980円と、これまたフラッグシップ級。とは言え、Apple HomePodやGoogle Home Max対抗として考えると、お手頃価格とも言えそう。
遂に来た!「Echo(第3世代)」
他のEchoシリーズがアップグレードしていく中、取り残されていたのが無印Echoでした。流石にそろそろじゃないかなぁと思っていたわけですが、ようやく第3世代へと進化しました。
ぱっと見、なんだかEcho Plusっぽいな……と思っていたら、それもそのはずEcho Plusとスペック的には全く同じものでした。違うのはハブ機能や温度センサーがないということだけです。
正直、無印Echoは最も中途半端な立ち位置だよなぁと思っていたのですが、どうやらAmazonも同じように考えてるみたい? これでEcho Dot、Echoが第3世代となり、対してEcho Plusが第2世代ですので、次のPlusの進化に期待したいところです。
こちらの発売は2019年10月16日予定。価格は11,980円です。
コンセントに直差し!「Echo Flex」
写真で見るとちょっと分かりにくいのですが、2口コンセントの下側にちょこんと刺さっているのがEcho Flexになります。
正直なところ最初は「いやDotで良くない?」と思っていました。安いし(2,980円)コードがないのは確かにいいかもしれませんよ? でもどこで使うのよ? スピーカーも0.6インチとDot第2世代並でしかないですしね。
でもじっくり見ていてちょっとだけ評価が変わりました。それはこれ!
Flexの下部にはUSB-Aポートが付いているんですよね。ここにオプションとして別売りになっている「モーションセンサー」と「ナイトライト」を装着することによって、機能を拡張できるんですよ。
これいいじゃないですか!?
ナイトライトは明るさを自動検知して暗くなると勝手に点灯してくれるライトで、モーションセンサーは最大6mの範囲を動きを検知し、定形アクションによって自動実行ができる(つまりAlexaアプリで登録したライトなどを自動点灯できる)わけです。
例えば寝室などの低い位置にあるコンセントにナイトライトを設置すれば、夜間にうっすら床を照らしてくれ目が覚めたときでも動きやすいですし、モーションセンサーを駆使すれば部屋に入ると自動で照明が点灯、ということもできそうです。
いずれも発売予定は2019年11月14日。Flexは2,980円、オプションはどちらも1,780円になります。
時計付きEcho!「Echo Dot with clock」
去年の発表会では「Echo Wall Clock」なるAlexa搭載壁掛け時計が発表されていましたが、こちらの方がシンプルかつスマートな気がしますね。
うっすらとLEDで光っているのが時計部になります。LEDには時計以外に、天気を訊けば外気温が、タイマーを設定すれば残り時間が表示されるなど、ある意味ディスプレイ付きのEchoとも言えないこともないような。
更に光センサーを搭載しLEDの輝度を自動調整してくれるらしいのです。だから枕元に置いても「眩しい」ということもなさそう。更に更に目覚ましを設定し、アラームが鳴っているときにデバイス上部をタップするとスヌーズ機能まで利用できるのだとか。
ガワがEcho Dotと同じように見えるのですが、細部で随分異なっているようですね。目覚ましEchoとしての利用では最適なデバイスっぽいです。
ちなみにノーマルEcho Dotと組み合わせてステレオスピーカーにもなるようなので、第3世代Dotを持っているという方であれば、こちらを買い足してステレオ+めざまし用途なんて使い方が良さそうかも。
2019年10月16日発売予定で、お値段は6,980円。
Alexaの新機能
発表されたAlexaの新機能の中から、日本向けに提供が予定されているものをいくつかご紹介します(いずれも現時点では実装されていません)。
ささやき声でAlexaが応答
US版ではウィスプモード(だったかな?)で発表されていた機能です。小さい声で「アレクサ」と話しかけると、Alexaもささやき声で応答してくれるというなかなか秀逸な機能。
ちょっとひそひそ話をしているみたいで、楽しそうかも? アレクサがゆっくり喋ってくれる機能は、既に搭載済みです。
大切な人と、より便利に繋がる
ちょっと分かりにくい機能なのですがAmazonによると
Alexaが家族や親しい友人など指定した連絡先との通話に最適な時間を見つけ、お知らせする機能です。本機能を有効にすれば、Alexaはお客様自身と事前に設定した連絡先のEchoデバイスの利用履歴を確認した上で、指定した連絡先へ連絡するようリマインドします。さらに、呼びかけ機能も有効にしている場合は、お客様が呼びかけを許可された連絡先のEchoデバイスの利用履歴、またはEcho ShowやEcho Show 5などモーションセンサー付きの端末からの情報に基づき、Alexaが双方にとって都合が良いと思われるタイミングに連絡するようリマインドします。
Amazon.co.jp
とのことです。「利用履歴」というのがどういうのを指すのかが今ひとつはっきりしませんが、例えば「音楽を聴いてるのなら、在宅で暇そう」という感じでしょうか?
プライバシー問題などもあれこれ言われててなかなか難しいところではあると思いますが、私はこれは面白そうな機能だなぁと思いました。
呼びかけなどについては、以下の記事をどうぞ。
「アレクサ、なぜそうしたの?」
アレクサとのやり取りの透明性を高めるための機能らしいです。「アレクサ、最後に私が言ったことを教えて」というと、最後にリクエストした内容を読み上げてくれ、更に「アレクサ、なぜそうしたの?」と尋ねると、その理由を簡潔に教えてくれるそうです。
音声でのやり取りはまだまだ発展途上ということで、どんな音声コマンドでも対応してくれるわけではなく、中には「どうしてそんなことをするの?」というのもあったりしますから、こういう機能も必要なのかもしれません。
でも「なぜそうしたの?」とか言うと、なんだか子供(人によっては旦那さんとかも)を問い詰めているみたいで、ちょっとだけ後ろめたい気がするのは私だけでしょうか……?
音声記録の自動削除設定
現時点でも音声記録データの削除は可能となっています。
ただあくまでも手動で消去、もしくはそもそもデータを提供しないという設定なので(データを提供しない場合、新機能が使えない可能性があるため)結構面倒なんですよね。
この機能が搭載されたら、3ヶ月または18ヶ月以上経過した音声データを自動で削除してくれるようになるようです。気にしない人にとってはどうでも良い機能ですが、気になる人には選択肢が増えるのは悪いことではないですね。
日本では未発売予定のデバイスたち
その他にもいくつかデバイスが発表されていたのですが、いつか日本にもやってきそうなもので、面白そうなものをいくつかピックアップしてみたいと思います。
まずは指輪型Echo(なのか?)のEcho Loop。
渋いお父さんが左手の人差し指にはめているのがEcho Loopです。ご覧の通り指輪型のデバイスで、「2 microphones activated by a button tap」と説明されていますので、指輪にあるボタンをタップして、発話することができるようです(この辺り、英検四級のしろもじによる翻訳なので、誤訳の場合はご容赦下さい)。
どうやらスマホと連動して使うものらしく、通知などをバイブレーションで知らせてくれるみたいです。当然ディスプレイは搭載していないので、あくまでも「通知が来てるよ」というお知らせだけっぽいですけどね。
でも、結構面白そう。129.99ドル(約14,000円くらい)で、招待制のみでの販売とのことです。
続いてはメガネ型Echoの「Echo Frame」。
メガネ型デバイスといえばGoogle Glassなどが有名ですが、こちらはディスプレイもカメラも搭載してません。
付いているのは弦の部分にスピーカーやタッチパッドなどが格納されているだけというシンプルなものです。でも結構凄そうなんですよ。公式のムービーがAmazon.comの商品ページに掲載されていますので、よかったらご覧下さい。
気になったのはスピーカーがどんなものなのか? 「Amazon open-ear technology directs sound to your ears」とあるので、耳元で聞こえるようなイメージでしょうか? 骨伝導だったら素晴らしいと思うんですが、それは無理があるのかな?
先程書いたように、メガネ型デバイスは数多く開発されていますが、現時点ではバッテリーの問題や重量のこともあり(ちなみにこのデバイスは31g)、このくらいに割り切ったものが最適解な気がしますね。
書いている内にドンドン欲しくなってきました(笑)。
価格は179.99ドル(約19,000円)で、こちらも招待制のみの販売になります。
後はセキュリティ系のカメラとか、オーブンレンジなども発表されていました。この辺りの方が日本に来そうなんですが、個人的にはあまりどうでもいいかな、と。
眼鏡と指輪を早く日本に持ってきて欲しい、というのが正直なところです。でもアメリカで招待制ですから、少なくとも2年後くらいになるのかなぁ……。
Echo関連スペック比較表
最後に今回販売されたEchoデバイスを含めて、スペックの簡単な比較表を記載しておきます。購入の際の参考になれば幸いです。
Echo Dot | Echo Dot with Clock | Echo (第3世代) | Echo Plus | Echo Studio | |
価格 | 5,980円 | 6,980円 | 11,980円 | 17,980円 | 24,980円 |
スピーカー | 1.6インチ | 1.6インチ | 3.0インチネオジウムウーファー 0.8インチツイーター | 3.0インチネオジウムウーファー 0.8インチツイーター | 5.25インチウーファー 2.0インチミッドレンジスピーカー 1.0インチツイーター |
Dolby | − | − | 対応 | 対応 | Dolby Atmos |
スマート家電 のハブ機能 | − | − | − | ○ | ○ |
温度センサー | − | − | − | ○ | ○ |
※価格は税込
まとめ
あくまでも個人的な感想ですが、セールでEcho Plusを2台も買っちゃった身としては、Echo Studioは魅力的なんだけど、ちょっと価格的に高すぎる気がします。またMusic HDも機能としてはいいのですが、この音質でないとダメかと問うとそれもどうなのかと。
この辺りは、音楽に対する要求がどのくらいなのかという個人差に依るところが大きいと思います。音質重視であれば(本気で音質重視であればストリーミング自体、どうなのか不明ですが)Music HDとEcho Studioの組み合わせも良いように思われます。
元々私が(そして恐らく多くの方も)Amazon Echoというデバイスに飛びついたのは「新しいライフスタイルを送れるようになるかも」という期待感からだったように思われます。音楽を聴くという行為は、昔はCDなりカセットなりレコードなりをプレーヤにセットして行うものでした。
それが「音楽をかけて」だけで行えるようになったのが、EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカー群だったわけです。それは「より深く音楽を楽しむ」というよりは「より手軽に音楽を楽しむ」というライトユーザに向けたものだったのではないでしょうか?
これは恐らく音楽以外の趣味などにも当てはまっていくのだと思います。ゲームであれ映像であれ、そして小説であれ、あらゆるコンテンツは「ライトに楽しみたい層」と「よりディープに楽しみたい層」に向けたサービスに二分されていくのではないでしょうか?
少し話を戻すと、新しいライフスタイルを送れる予感という意味では、日本では未発売のEcho LoopやEcho Frameなどは、とてもおもしろそうなデバイスだと感じました。現時点では部屋の中でのみ使えるAlexaというサービスが、どこでもフリーハンドで行えるようになるというのは、日常の行動を変える可能性がありそうです(日本では通信量が気になりそうですけど)。
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