『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ? 』【七菜なな/電撃文庫】レビュー
ほっっんとうに久々の、読んだ本をレビューする「読んでレビュー」の記事になります。
前回が2019年8月27日らしいので、実に3年ぶり。
一瞬変な声が出てしまいました(笑)。
「読んでレビュー」では極力ネタバレを避けるように記事を書いておりますが、記事の構成上、やむを得ない範囲で書籍の内容を記載している場合がございます。
ネタバレは絶対に嫌だっという方は、その点にご注意くださいませ。
久々のラブコメ
今回レビューする作品は、七菜ななさん著(イラストParumさん/電撃文庫)の『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ? 』です。
Flag以降は1巻のサブタイトルなので、実際には前半だけがタイトルになるのですが、それにしても長いな(笑)。
この本を読もうと思ったきっかけは、たまたまAmazonで見かけたから。
イラストが可愛い! というのもあったのですが、タイトルの「友情」に惹かれた次第です。
こういうのって既に手垢まみれのジャンルだと思うんですが、それが令和にどういう形で書籍化されたのだろう……と興味が湧いたわけです。
見出しにもあるように、ラノベ、それもラブコメを読むのは本当に久々なんですよね。
なんとなく最近は実用書みたいなのばかり読んでいたんです(特に意味はない)。
で、最近ようやく小説を書く方も再開しようかなぁと思っていまして、ふとキーボードを叩いてみたら、神経シナプスが小説を書くモードに繋がってないようで、少しそちら側に調整しなくちゃ、とごそごそ漁っていたわけです。
久々のラブコメを読んだ感想としては「なんだこれ、おもしれぇぇえ!」。
正直なところ、それほど期待していなかったんですよ。
前述したように「最近のラブコメやラノベはどんな感じなのかな」程度で読み始めたわけで、おそらく「途中でやめるだろう」と思ってたんですよ。
実際には一気に読み終えてしまいました(笑)。
従来の小説からの違和感はあるものの……
文体は一人称。
主人公、もしくはヒロイン視点で進行していくため、いわゆる地の文も口語体で書かれています。
それも相当砕けた感じになっているので、普通の小説(敢えてこう書きます)を読み慣れている方からすれば「なんだこれ?」となるかもしれません。
小説というよりは、シナリオを読んでいるような感じ、というとちょっと語弊があるかもしれませんが、個人的にはそう思いました。
ただ、それが作品のマイナスになっているかと言われると、私はそうは思いませんでした。
最初こそ少し躊躇しましたが、数ページも読み進めると慣れてしまい、中盤から後半にかけては全く気にならなくなりました。
むしろ読みやすさに繋がるので、作品のテンポを損なわないという点では、グダグダと地の文をこねくり回した文章より良いかも。
ストーリー自体は、誤解を恐れず言えば「王道」。
とんでもない展開も、びっくりするようなどんでん返しも、目の前が真っ暗になるような鬱展開もありません。
安心して読める作品です。
それが平坦でつまらない作品になっているわけではない、というのが、本作の最も優れた特徴なのかも。
敢えて難点を言えば
主人公の夏目悠宇くんやヒロインの犬塚日葵ちゃんは、どちらも魅力的なキャラクタとして描かれています。
特に日葵ちゃんは、中盤から後半にかけてはグイグイ惹かれる感じ。
敢えて難点を言えば……多少、日葵ちゃんが悠宇くんに惹かれた動機が分かりにくいかな……。
その辺りは、まだ1巻なので今後に期待といったところかもしれません。
それにしても悠宇(ゆう)、日葵(ひまり)という名前、今どきですよねぇ。
Google日本語入力で変換できないし(笑)。
どちらも最近では人気な名前みたいで、小説を書く方としては、そういう点も気をつけなきゃな、と思ったり。
まとめ
まだ1巻しか既読ではないのですが、今後もきっと面白い展開がありそうな予感がしています。
これはきっとアニメ化するんじゃないかなぁと、密かに期待してみたりしてみます。
ラノベを書くためにラノベを読んだ結果としては「ちょっと自信がなくなってきた」と、一体何してるんだという感じになっています(笑)。
まぁ、それだけ面白い作品だったというわけで。
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