「キャラクタが勝手に動く」という話|『きみとぼくのダンジョン再建記』第85話投稿のお知らせ

小説投稿記カクヨム

こんばんは、しろもじです。

『きみとぼくのダンジョン再建記』第85話「あたしも行くから」をカクヨムに投稿しました。

即興小説として書き始めた本作も第2章辺りからは色々と展開を考えたりして、特に70話以降からの「ホウライ編」では、全体の流れまでも考えて書いてきました。

ですが、ここにきて(多分後半で初めて)当初の予定から少し変えることにしました。それがこの85話のストーリーになります。とはいえ、大きな流れに変更はないくらいのものですので、それほど影響はないはず……と思っています。

どれだけプロットを固めていても、いざ書き始めると「いや、こっちの方がいいだろう」ということは出てきますよね。それはストーリーの都合だったりもしますが、書いている内にキャラクタが「勝手に動き出してしまう」ことだったりもします。

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キャラクタが勝手に動き出す?

こういう「キャラが勝手に動く」というのは、何も目新しいことではなく創作界隈では昔っから言われてきたことだと思います。

完全即興小説であれば、キャラクタは勝手に動いてもらわないと困るわけですが、一方で「プロットガチガチの小説」の場合は、勝手に動いてもらうと困るということもあったりしますよね。今回の85話では元々「キョーコ(ヒロイン)はバルバトス(主人公)とは一緒に行かない」という展開でした。

結果的には同じことになっているのですが、本来は「主人公側に戻ってこない」という話だったんですよね。未練がありながらも、それでもバルバトスの元には帰れない……というストーリー。でも84話のラストでハク(現時点で敵対している男)が「バルバトスの仲間を襲う予定だ」と言うわけです。

それを読み返しながら書いていると、キョーコが勝手にそれに対して怒ってしまったわけです。

その部分(エピソードの前半)を書いてから「おいおい、当初の話とズレてね?」と思ったわけですが、自然と出てきた言葉だったので、そのときは「ま、そういうこともあるか」と書き進めていったんですよ。

で、後から読み返しているときに思ったことがありました。

作品の序盤は先程も書いたように「ほぼ完全即興小説」として書いていたのでキャラは勝手に動いていました。でも「今回のとはちょっと違うな」と気づいたんですよね。最初のころは「キャラ決め」すらしていなくって「魔王がいて部下がいる。そこにひとりの冒険者がやってくる」という程度しか決めてなかったんですよ(それがキャラクタの描写不足にも繋がっていたり)。

だから勝手に動くといってもそれは「ストーリー重視での動き」だったんですよね。あくまでも面白い(面白そうな)展開になるように動いてもらっていた、という感じ。

でも今は80話以上も書いてきて、キャラクタの性格は自分の中では固まってきています(そりゃそうですが)。なので今回のように、むしろストーリーを壊しかねないような動きをしちゃうわけです。

逆に考えればストーリーを考えた時点で「キャラクタの性格を把握しきれていなかった」ということもできるわけですよね。そういう意味ではキャラクタとストーリーの両方をキチンと把握できていないと、良い小説は書けない、ということかもしれません。

頭の良い方はそれを自然とやっているのでしょうけど、私のように自慢できるほどの頭がない人間にとっては、その辺りを整理してから書くことが大切なのかなぁと思った次第です。

その「キャラクタの性格を把握する、というのをどうするのか?」ということについては、自分でもまだ良く分かっていないのですが、現在当サイトで連載中の「過程を公開しながら小説を書くシリーズ」でやっている「イメージストーリー作り」が、自分としては一番最適なのかな、と思ったりしています。

これは「メインキャラクタのショートストーリーを適当に書いていく」というもので、本編とは全く関係ない話や、オチない話などをたらたらと書いていくというものです。ある舞台を設定して(例えば学校帰りとか、授業中とか)必要ならば他のキャラクタも絡めたりして、適当な話を書いてみる。

それを繰り返すことで段々キャラクタが固まってくる……んじゃないかなぁ、と思ってるんですよね。上に書いたように「80話も書くとキャラの性格も分かってくる」のならば、それをやればいいじゃないということです。我ながら安易な解決方法ですが(笑)。

ちなみに上記シリーズは「ある程度のメインストーリーを決めて、それぞれのシーンを適当に書いてみる」ということをやり始めています。ちょっと間が空いてしまっていますが、そろそろ第5回が公開できるかな?

「キャラクタが勝手に動く」という話は、まだまだたくさん書きたいこともあったりするのですが、あまりにも取り留めがなくなりそうなので、今回はこの辺で勘弁してやって下さい。また書きます。