プロットを練ってみよう【はじめての小説執筆04】
こんばんは、しろもじです。
本連載は「小説なんか書いたことがない。でも書いてみたい」という方に向けたものになります。
「書いてみたいんだけど、どうしたら良いのかさっぱり分からない」という方へ「こうやってみてはどうでしょう」という感じの記事です
ね。
「人気作の創り方」「面白い小説の書き方」ではありませんが(それは私の方が聞きたい)、何かの参考になればと思います。
第2回目に「プロットをつくってみよう」という話をしました。
そこでは「プロットの概要」をお話しましたが、実際に小説を書く際に、どのようにプロット化していくのかまではお話できていませんでした。
そこで、今回は「プロットを練ってみよう」と題して、具体的にどのようにプロットを作っていけばいいのかを、私がやっている方法を例にとって見ていきましょう。
例によって、この記事は「ひとつの提案」となります。
「こうしなさい」というものではありませんので、参考にしつつ、自分に最適なプロット作りの方法を見つけて下さいね。
「よし、プロット作ろー!」って、あれ?
初めて小説を書くとき「そういや小説にはプロットがあった方がいいって書いてあったな。よし、プロットを作ろう!」となることがあります。
しかし、意気込んでみても「どうしていいのか分からない……」ということになるのではないでしょうか?
実際私もそうでした。
以前の記事でも書いたのですが、プロットとは「図面・設計図」のことです。
小説の筋を表した「小説の設計図」ですね。
プロットを作ろう、と思っても、どうしていいのか分からない。
それは当然です。
「家を建てるには図面が必要。よし図面を書こう」と言っているのと同じことですから。
図面の書き方が分からない状態で、白紙の用紙を渡されても「どこから手を付けていいのやら」となってしまいますよね。
では、まずその「どこから手を付けたら」の部分を考えてみましょう。
「これが書きたんだ!」
「小説を書こう!」と思ったとき、あなたの頭の中には「何かのシーンやテーマ」「主人公などの登場人物」など、断片的な要素がひらめいている状態だと思います。
「凄くカッコいい戦闘シーン」
「あっと驚くどんでん返し」
「思わず泣いちゃいそうになる感動のシーン」
「魅力的で特徴的なキャラクター」
色々あると思います。
でも、それはほんの一部だと思います。
もし「いや、全部頭の中にある」という方でしたら、それはもうプロットが完成していますので、それを全て書き出すだけでOKです。
ある一部のシーンや、設定などが頭に浮かんで「それを物語にしたい」と思うことが一般的でしょう。
では、そこからどうやってプロットに繋げていけばいいのか?
真逆を用意する
一番簡単な方法は「書きたいものの真逆のものを用意する」ということです。
例えば「時間を止められる特殊能力を持った主人公が、異世界で活躍する」という話を思いついたとしましょう。とっつきやすいように、異世界ファンタジーにしておきましょうね。
その逆とは?
「主人公が、その能力を失ってしまう」
「主人公の能力を無効化する敵が現れる」
「主人公と同じ系統かつ、より強力な能力を持った敵が現れる」
「主人公とは別系統の能力(例えば空間を曲げる)を持った敵が現れる」
「時間を止める、という能力に副作用があることが判明する」
「時間を止めた能力が暴走し、元に戻せなくなってしまう」
あくまでも一例ですが、こんな感じでしょうか。
コツ、という程ではないのですが、考え方としては「思いついたストーリーを一文で書き(上記のように)、その単語を逆転させてみる」というのが良いと思います。
「時間」の反対は難しいですが、上で言えば「別の能力」が考えられます。
「止められる」の反対は「止められなくなる」もしくは「止めたまま戻せなくなる」。
「活躍する」の反対は「活躍できなくなる」「より強力な敵が現れる」「副作用があることが分かり多用できなくなる」など。
シンデレラ型のストーリーを考えてみる
物語を作る際に、よくあるパターンが「シンデレラ型」というものです。
「シンデレラ曲線」と言われていたりしますね。
かなりやっつけなグラフで申し訳ない。
要は「少し落ちて、少し上がって、すっごく落ちて、すっごく上がる」というストーリー上の曲線です。
もちろん、これ以外にも「右肩上がりで上がっていく」「右肩下がりで下がっていく」など、色々なパターンがあります。
ずっと書き続け20万字、30万字に至る作品だと、全体を通しての形というのは難しくなりそうですが、はじめて書く場合には長くても10万字、できればもう少し短い(5万字以内)方がまとめやすいと思いますので、このような変化も付けやすいでしょう。
必ずこの通り、という必要はありません。
でも、物語はある程度上下していた方が面白い、と思います。
『ワンピース』でも「どんな敵が来ても、ルフィが一撃で倒してしまう」という話だったら、あんなに人気は出なかったのではないでしょうか? ボコボコにされながらも、最終的には勝つ。つまり「落ちて上がる」。
ここで、先程考えた「真逆」を入れてみます。
- 時間を止めることができる主人公
- しかし、主人公は剣もダメ、魔法も使えない。パーティから追い出される
- 主人公は時間を止めることで、簡単に敵を倒すことができることを知る
- 自分のパーティを持ち無双することで、有頂天になる
- 主人公たちの前に、より強力な能力を持った敵が現れる
- 主人公たちは負け、パーティもバラバラに
- 主人公は自分を反省し、パーティメンバーを説得する
- パーティメンバーの能力と自分の能力を組み合わせ、敵を倒す
- ハッピーエンド
凄く王道っぽいですが(笑)。
一番最初に思いついた「能力で活躍する」を「4」と「8」に、その真逆を「6」に入れています。
まとめ
シンデレラ型のストーリー展開は、あくまでも一例です。
それに縛られる必要はないでしょう。
小説の中には淡々と物語が進行していくものもあったりします。
その場合は「キャラクター」であったり「文体」であったり「雰囲気」であったり、別の要素での魅力が求められます。
結構難しいんですよね。
ですので、最初は「ちょっとやりすぎかな」というくらい、下げて上げてをやってみるのも良いかと思います。
今回も最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございます。
それでは、また、次回。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません