【Micro-income】これからの「小説家像」を考える脳内会議1【創作日記101819】

小説投稿記MI会議,創作日記

先日から事前登録が始まった「カクヨムロイヤルティプログラム」。カクヨム上に広告を掲載し、それの収益をPVや文字数などに応じて創作者に支払うという仕組みですね。

上記リンク先でも書きましたが、この取り組みには当然是非の声があると思われます。金銭が動くことによる心情や、単純に広告がウザいという意見もあるのは当たり前でしょう。またこのプログラムが動き出したからといって、それだけで食べていけるのはもちろん、それなりの副収入にまで至る方はかなり限定されるのだろうという想像もできます。

それでも私はこのような取り組みは、今後の創作活動において、更に風呂敷を広げれば今後の社会において必要になってくる施策ではないかと思っているんですよね。

そういう話はこれまでも何度か小説LABOのカテゴリでも取り上げてきました。

ただそうは言っても「こうあるべき!」というクリアな未来予想ができているわけでもなく、漫然と「こんな感じかなぁ」というイメージがあるだけだったりします。そこで色々記事にして書いてみることで、考えをまとめていくのはどうだろうかということを考え「脳内会議」と銘打って、いくつかのシリーズとして記事化していくことにしました。

先程書いたようにぼんやりと思っているだけのことを記事にしていくわけなので、脈略がないものになるのかもしれません。また最初と最後で言っていることがバラバラだったりするかもしれません。また「全○回」というのもよく分かっていません。2回で終わるかもしれませんし、100回を超える長寿シリーズになるかもしれません(流石にそれはないか)。

目的としては本記事をお読み頂けた方々が、それをきっかけに色々考える土台になればいいなぁと思っています。

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前提として

まず表題の通り「これからの小説家像」を考えるわけですが、既存のプロ小説家と言われている方々のことを考える必要はないと思われます。だって既にそういう方々は書籍化、もしくは雑誌などへの連載で一定の所得を得ているわけですから、今更私がアレコレ考える必要はないんじゃないでしょうか。

ですので、ここでは「書籍化以外の小説家像」を考えてみたいと思います。その中には「小説だけで生活していける」というものから「本業があるけど、副収入として小説という媒体を利用する」というものまであるわけですが、主に後者をメインに考えていきたいと思います。

記事の分類として「創作日記」というタグで管理していますが、特に本連載だけを分けるために別途「MI会議」というタグを添付しておきます。また本シリーズの記事タイトルには【Micro-income】という文字を付けて分けるようにします。

どうしてそのようなことを考える必要があるの?

ちょっと堅苦しい書き始めになってしまったので、ここからはややざっくばらんにいきましょう。

まずタイトルに書いた「Micro-income」という言葉について。最初のブログカードのリンク先でも書いたんですけど、これからの世の中って一部を除いて「入社から退職までそれほど昇給が見込めない社会」になると思うんですよね。

特に外国人労働者が入ってきたり、少子高齢化が進む中での需要減、更にAI、ロボット化の推進など、景気と雇用の関係は良くなる要素があまりありません。完全に仕事がなくなっちゃう、というのは流石にこの10年20年ほどではないとも思いますが「誰にでもできて、簡単なお仕事」というものに絞られてくるんじゃないかなぁとも思います。

そうなると当然のことながら「年々昇給させる」というのは会社にとっては、とてもキツイことになります。できるだけ人件費を抑えるために、昇給は最低限に。もしくは一部の人間だけにということになるのではないでしょうか?

そうなったとき「仕事はあるけど薄給ばかり」という状況になる……というよりも、今すでにそうなっていますよね。Webや求人情報誌などを見ると20万以下の求人が山のようにあります(地方の場合です)。そして私が色々な人と話ししてみた結果では、多くの方々が「昇給は多くない」ということらしいのです。

もちろんこれは全ての人に当てはまるという話ではないですよね。そうだという人とそうじゃないという人が別れている、有り体に言えば「格差社会が明確になってきている」という感じではないでしょうか。

そんな中で低賃金で働かざるを得ない人にとって、主となるもの以外の収入は今後ますます重要になってくると思うんですよね。昨今、解禁されつつある「副業」ってやつですね。もちろん身体と時間を使って、例えばコンビニやファストフード店などでアルバイトをするのもひとつの手だとは思います。

でもこのサイトをお読みになられている方々には「文章を書く」という力があります。従来でしたらそれをお金に変えるためには小説家になるか、編集者になるか、ライターになるかという形しかありませんでした。つまり主となる仕事としてしか成立しなかったわけです。

でもネット時代には個人が収入を得る手段として「文章を書く」という仕事が成立しています。先程も書きましたが、もちろんそれだけで食べていけるほどにはならないかもしれません。でもいくらかの、生活費の足しになる程度の収入を得られるということであれば、決して不可能ではなくなったと私は思うんですよね。

そしてそれは「ひとつの場所でドカーンともらう」という形ではなく「広く薄くいただく」というやり方の方が適しているとも思っています。つまり「小さな収入=マイクロインカム」をたくさん持つということですね。

マイクロインカムという言葉は、本当にそういう言葉があるのかどうか分かりません。言葉的に間違っているのかもしれませんが、余程致命的でない限り、ここではその言い方で行こうと思います。

Micro incomeとは?

先程書いたようにマイクロインカム(Micro-income)とは「極少額の収入」という意味合いになります。例えるなら月に数百円程度から数千円程度という感じでしょう。その程度の収入では、確かに生活費における割合ではほとんどないに等しいとも言えそうです。

でも、それらをたくさん持つことで、ひとつひとつは小さいけれどまとめるとそれなりの収入になるという可能性は無きにしもあらず、ではないでしょうか?

ですから、収益の得方としては「一つの場所で大きく稼ぐ」というよりも「多くの収益を得られる仕組みを持つ」ということの方が大切になってきそうです。ちょっと嫌な言い方になるかもしれませんけど、リスク分散的に考えても、その方が良さそうな気もしますもんね。

まとめ

今回は初回ということで、前提の話だけになってしまいました。

最後に書くことじゃないかもしれませんが、ネットで収益という話を書くと、嫌悪感を持たれる方も多いかもしれません。私自身、自分でこのブログに広告を貼っておきながら、そういう気持ちは理解できる部分もあります。

ですが、先程書いたようにこれからの世の中を考えると、副収入というのはとても大切な要素になってくるとも思うんですよね。ネットが普及した中では、企業に頼らず(アルバイトなどをせず、という意味です)個人で収入を得ることができるようになるので、人によってはその方が良いでしょうし、何より文章を書くのが大好きな皆さんであれば、それを収入に繋げることも考えてみてはどうかな、とも思ったりするんです。

そこで次回は、その辺り「ネット広告やアフィリエイトがなぜ嫌悪されるのか?」という部分を考えてみたいと思います。

ご意見などがあればコメント欄やお問い合わせなどから、お気軽にお寄せ下さい。繰り返しになりますが、これは「こうすべし」という指南記事ではなく、あくまでも可能性を探るための記事です。色々な意見を聞けることは、とてもありがたいことなのでどんな些細なことでもぜひ。